朝鮮民主主義人民共和国外務省報道局の対外報道室長は８日、次のような談話を発表した。

（以下全文） 最近、米国と韓国は「拡大抑止戦略協議体」会議と「核協議グループ模擬演習」なるものをくり広げ、朝鮮民主主義人民共和国を狙った軍事的共謀結託を一層強める企図をあらわにした。

今回、米・韓がわが国家の合法的で当然な自衛力強化措置を「脅威」と罵倒し、核戦争シナリオに基づいた対決謀議とその実行的措置である「模擬演習」を強行した事実は、米国の「拡大抑止戦略」が世界の平和と安全に及ぼす危険性を如実に示している。

朝鮮民主主義人民共和国外務省は、主権国家に対する核攻撃企図をあらわにすることで地域の戦略的安定を破壊し、核の衝突可能性を高めている敵対勢力の無分別な行動に深い憂慮を示すとともに、それを強く糾弾・排撃する。

今日、朝鮮半島と地域の安全環境が日々危うくなっている本質的根源は他ならぬ、追従勢力との軍事的結託を本格化し、核対決綱領を次々とつくり上げ、主権国家に対する核脅威を可視化している米国である。

今年だけでも、米国は主権国家に対する核の絶対的優位を目指す「核兵器運用指針」を改正したのに続き、韓国と「核作戦指針」をつくり上げ、日本に対する「拡大抑止力提供」に核兵器が含まれることを公式化した。

また、米国は「アイアン・メイス」、「ウルチ・フリーダム・シールド」などの核戦争演習騒動を次々とくり広げ、核使用計画を実践的に検証し、その適用の対象がわが国であることを隠していない。

われわれに対する核先制攻撃に焦点を合わせた戦争教範を不断に作成・更新している米国が、いわゆる「非核化」と「対話」について云々することこそ、われわれに対する愚弄であり、国際社会に対する欺瞞である。

米国が「抑止」の看板の下、主権国家に対する核使用企図に強く執着している現状況は、われわれをして国家の主権と安全利益を徹底的に守り、地域の安全形勢に対する統制力を高度化できる、より戦略的かつ致命的な核抑止力保有の必要性を強調している。

米国の核威嚇・恐喝は、わが国家のより完備され向上した自衛的核力量によって徹底的に抑止されるであろう。

朝鮮民主主義人民共和国は、米国と追従勢力の核戦争狂気によってさらにヒートアップしている朝鮮半島の安全形勢を厳格に統制・管理し、米国との長期的な核対決に備えるための実践的措置を持続的に決行するであろう。

(了)

朝鮮民主主義人民共和国外務省の金ソンギョン国際機構担当次官は８日、次のような談話を発表した。

（以下全文） 最近、国連人権高等弁務官事務所は、国連事務総長の名義で朝鮮民主主義人民共和国の人権状況を著しくねつ造、歪曲する報告書なるものを発表した。

上記の報告書は、徹頭徹尾、敵対勢力がわが国のイメージをおとしめようとする下心のもとでデッチ上げられた極めて悪質な反共和国謀略文書、対決文書である。

私は、国連の名を盗用してわが国の尊厳と制度を中傷しようとする敵対勢力の策動を、容認できない政治的挑発、主権侵害行為として峻烈に断罪・糾弾する。

わが共和国に反対する不純勢力が提供した虚偽、ねつ造資料をそのままコピーした敵対的性格の報告書は、国連事務総長が米国と追従国政府の手のひらの上で踊っていることを如実に実証している。

国連憲章と普遍的な国際人権法ではなく、不法無法の米国式人権が基準となっている国連の現状は、世界の人権状況が改善されない重要な原因の一つである。

国連事務総長と国連の当該人権機構は、ありもしない誰それの「人権問題」を云々する前に、米国の実存的で劣悪な人権実態を問題視すべきである。

今日、社会的矛盾と対立であらゆる憎悪犯罪が氾濫し、黒人が強権に押さえつけられ息さえすることができないと震えている国、ガザ地帯で行われているイスラエルの反人倫的な大虐殺蛮行に反対した大学生の平和的示威を野獣のように弾圧する、ならず者国家は一体どの国なのか。

海外駐屯兵士が現地住民に行った性暴行をはじめとするあらゆる凶悪な犯罪事件がたて続けに明らかになり、世の中を騒がせても謝罪どころか何の良心の呵責も感じない、鉄面皮な犯罪国家は一体どの国なのか。

こうした特級犯罪国である米国に向けては一言も論評する勇気さえない国連の人権機構が個別国家の「人権問題」をやたらに持ち出すのは、明白にダブル・スタンダードであり、憲章が与えた責任と使命に対する意識的な怠慢に他ならない。

われわれ人民の人権に対する唯一無二の脅威は、他でもない米国と追従勢力の対朝鮮敵対視政策である。

朝鮮民主主義人民共和国は、誰が何と言おうと今後も敵対勢力の人権侵害行為から人民の安寧と福利、真の暮らしの権利を徹底して担保するための自らの使命に、最後まで忠実であるだろう。

(了)