コリアニュース №1033(2025.2.3) |
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朝鮮民主主義人民共和国外務省の軍縮・平和研究所の公報文
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朝鮮外務省の軍縮・平和研究所が2日、次のような公報文を発表した。
(以下全文)
無分別な軍備拡張で自らの軍事的覇権を維持し、独立した主権国家を圧倒しようとする米新政権の覇権的企図は、執権初日から明確に表れている。
最近米国が、いわゆる「敵国の増大する戦略的脅威」から本土と同盟国の安全を担保するという名目で、ミサイル防衛システムをさらに拡大する構想を発表したことが、その代表的な実例である。
米国の新しいミサイル防衛システム計画は、上昇段階にある各種ミサイルを探知・迎撃できる次世代ミサイル防衛網と、宇宙基盤のミサイル迎撃システムの開発と配備に拍車をかけ、同盟国との共謀のもとで地域ミサイル防衛システムを強化しようとする侵略的目標を掲げている。
冷戦時代、米国が掲げていた危険極まりない「スターウォーズ」計画を想起させる新しいミサイル防衛システム構想は、その実現可能性を問わず、「敵国の脅威」に対処するという口実のもと、軍備増強を正当化しようとするところに危険性がある。
1980年代に米国は、以前のソ連の核の脅威に対処するという名目で「戦略防衛構想」を考案することによって、全世界を核軍備競争の泥沼に引きずり込み、2002年には「本土安全」の美名のもと、迎撃ミサイル制限条約から一方的に脱退し、わが国をはじめとする独立した主権国家をターゲットにしたミサイル防衛システムの構築に狂奔した。
その後も米国は、次世代迎撃ミサイルや地上配備型中距離迎撃ミサイル開発に天文学的な額の資金を費やし、ヨーロッパやアジア太平洋地域に各種ミサイル防衛システムを前線配備し、それを統合運用しようとする邪心を抱いてきた。
現米政権のミサイル防衛システム現代化企図も、敵国の報復攻撃に対する懸念なしに、相手に対する先制的な核攻撃を心置きなく行うことができる条件を完備し、全人類の共通財産である宇宙空間を戦場化・軍事化して、全地球規模で米国の軍事的覇権を実現しようとするところに真の目的がある。
現米政権が、「核を保有する敵国の攻撃脅威」を云々しながら、同盟国とともに地域ミサイル防衛システムを強化するなどと発言した事実は、米国のミサイル防衛システム現代化策動が、核大国が集中しているアジア太平洋地域で一層本格化するであろうことを示唆している。
日本をはじめとする同盟国と共に進めている極超音速迎撃ミサイル開発を加速化し、韓国をはじめとする複数の地域に高高度ミサイル防衛システム「THAAD」などの先端軍事装備をさらに配備しようとする米国の策動が、ますます激化することは火を見るよりも明らかであり、これは必然的に地域諸国の安全上の憂慮を刺激することになるであろう。
ますます厳しくなる世界的な安全保障環境は、われわれに対し、日々増大する米国の軍事的覇権企図に対処し、国家の安全と発展の権利を確実に守るため、核抑止力を中心とした自衛的国防力を不断に発展させていくことを切実に要求している。
朝鮮民主主義人民共和国は、今後も敵対勢力の増大する軍事的脅威に対し、限界を知らぬ軍事力強化で応じ、強力な自衛力に基づいて世界の平和を守り、より安定した地域の安全保障環境を構築していくだろう。
(了)
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「世界で最も不良な国家は他国に言い掛かりをつける資格がない」
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朝鮮民主主義人民共和国外務省のスポークスマンが2日、次のような談話を発表した。
(以下全文)
最近、米国務長官のルビオという者があるメディアとのインタビューで、米新政権の対外政策を列挙する中で、わが国家をいわゆる「ならず者国家」と冒瀆する妄言を並べ立てた。
朝鮮民主主義人民共和国外務省は、主権国家をむやみにイメージダウンさせようとする米国務長官の敵対的言行を、主権尊重と内政不干渉を核とする国際法的原則に全面背馳する重大な政治的挑発と見なし、これを強く糾弾・排撃する。
ルビオの政治的性向や米国の体質的な対朝鮮拒否感を鑑みるとき、彼の発言は新しいものではなく、ある意味、彼からわれわれに対するよい言葉が出てきたとしたら、かえって驚くべきことになろう。
しかし、事実上世界で最も不良な国家が、他国に対して不良であると言い掛かりをつけることが、どれだけ理屈に合わないものであるかについては、指摘する必要がある。
米国の対外政策を統括する人物の敵対的言行は、過去も現在も変わりが全くない米国の対朝鮮敵視政策を今一度確認する契機となった。
ルビオの低俗で非常識な妄言は、新たに発足した米政権の誤った対朝鮮観を余すところなく示すだけであり、決して彼が願うように米国の国益を図ろうとすることには全く役立たないであろう。
われわれは、朝鮮民主主義人民共和国に常に敵対的であり、今後も敵対的であろう米国のいかなる挑発行為も決して黙過せず、いつもどおりそれに相応し強力に対応していくであろう。
(了)
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●「朝鮮中央通信社」(日本語) http://www.kcna.kp/goHome.do?lang=jp
●エルファテレビ http://www.elufa-tv.net/
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