朝鮮労働党中央委員会の金與正副部長が8日、次のような談話を発表した。
(以下全文)
最近、NATO(北大西洋条約機構)外相会議を契機に、米国と日本、韓国の外交当局者らが朝鮮民主主義人民共和国の主権的権利行使に「脅威」などと言い掛かりをつけながら誰それの「完全な非核化」について再び云々した。
われわれの「非核化」が実現不可能な妄想にすぎないということを知らないはずがないにもかかわらず、戦々恐々として「非核化」のスローガンを合唱しなければならない境遇にある米・日・韓の不安で苛立った心理が、またもあらわになった。
わずか2カ月前にわれわれは、実践的にも概念的にも一層不可能で非現実的な、米国の対朝鮮「非核化」目標がどれほど愚かな期待であるかについて明白にしていた。
いまだに失敗した過去の夢の中でさまよい、「完全な非核化」を口にし続けるのは、みずからの政治的判断水準がどれほど旧時代的で非常識であるかを世にさらけ出すことと同様である。
同類同士で集まる度にどれだけ頭をひねり叫んだら、誰それの「非核化」を実現させる秘策が浮かび上がるのだろうか。
本当にそれを信じて「非核化」を熱唱しても、何かが物足りないという言葉しか返ってこないであろう。
実質的で極めて強い核抑止力の存在と共に成立し、全朝鮮人民の総意によって国家の最高法、基本法で永久に定着した朝鮮民主主義人民共和国の核保有国地位は、外部からの敵対的脅威と現在と未来の世界の安全保障力学構図の変遷を正確に反映した必然的選択の結果であり、誰かが否定するからといって変わるものではない。
われわれは、誰の否定も認定も意に介さず、自らの選択を絶対に変えない。
これは、いかなる物理的力と巧妙な浅知恵をもっても覆すことのできない、われわれの確固不動の選択である。
それが誰であれ、われわれの面前で核放棄を公然と口にするのはもちろん、さまざまなベールをかぶせてすでに死文化した「非核化」概念を復活させようと試みること自体が、すなわち朝鮮民主主義人民共和国の主権を否定し、憲法の放棄、体制放棄を強要する最も敵対的な行為になるということを今回改めて明白にする。
朝鮮民主主義人民共和国の核戦力は、外部からの侵略と威嚇を抑止し、国家の主権と安全を防衛する上で中核的役割を果たすばかりか、地域と世界の力の均衡と戦略的安全性を担保することに重要な貢献をしている。
米・日・韓にとって直面した安全保障上の憂慮を解消する唯一の解決法は、朝鮮民主主義人民共和国の現在の地位を揺さぶろうとする一方的な現状変更企図を完全に諦め、正面衝突を避ける方法を真剣に模索することである。
もし、米国とその追従勢力が、誰それの「脅威」を騒ぎ立てながら、時代錯誤の「非核化」に引き続き執念を燃やすなら、最強の自衛的核戦力の構築を志向するわれわれの前進途上に無限の当為性と名分だけを与えるだけである。
朝鮮民主主義人民共和国は、米国の核威嚇の度合いが極大化され、核同盟対決策動が日ごとに積極化されている現実に立脚して、国家の最高利益を徹底的に守り、地域の平和と安定を担保するための責任ある努力を引き続き傾けていくであろう。
(了)
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