朝鮮中央通信によるとキム・ヒョクナム氏が25日、次のような文を発表した。
(以下全文)
23日、東京で韓日首脳会談が行われ、一連の合意結果が発表された。
これについて韓国と日本は、「未来志向的な相互協力の道」を一緒に切り開いていくだの、韓日間に「絆と信頼」が強く形成されただのと言って会談の「成果」を自ら祝った。
注目されるのは、韓国執権者が揺るぎない韓日、韓・米・日協力が何よりも重要であり、韓日関係の発展が韓・米・日協力の強化につながる好循環をつくっていくことにしたと言い、近く会うようになるホワイトハウスの主人への求愛のメッセージを忘れなかったことである。
今回の韓日首脳会談は、ワシントンの「誤解」を解こうとするソウルの不安な心理がもたらした一つの外交寸劇であると評するのが正しいであろう。
もともと、韓国執権者の訪日は、政権を取れば米国からまず訪問していた韓国外交史の慣例に逆らったことによって、訪問前から世論の注意を引いた。
親米・事大外交の伝統まで無視したかのような今回の東京訪問の背景には、まさに現執権者に対する米国の不信と、それによる手先の葛藤が絡んでいる。
李在明が野党代表時代に民心誘惑のために吐いていた「対日強硬」の発言によって貼り付けられた「反日」のレッテルのため、執権以降、日本内部の冷ややかな視線はもちろん、米国の冷遇と圧迫を受けてきたことはよく知られている。
このことから、米国の対外戦略実行の核心手段である米・日・韓3角軍事同盟の一軸となる韓日関係を「高度に重視」するという確固たる姿勢を見せつけて主人の疑心を解消し、ホワイトハウス訪問の際にありうる外交惨事も避けようと突然、自発的な親日検証訪問の途に就いたのである。
問題は、今後、親日信条を行動的に証明しようとするこのソウル為政者の過剰な欲求が、地域の安保危機を一層高めるであろうということである。
韓日間の協力強化によって侵略的な米・日・韓3角軍事同盟の構造と機能が一層高まり、朝鮮半島と北東アジア地域の情勢に重大な影響を及ぼすようになることは周知の事実である。
今回、両国が「北の完全な非核化」と「急変する国際情勢」を云々し、米・日・韓の共助に基づいて対応していくだの、世界的範囲での協力を強めていくだのと騒ぎ立てた事実がそれを立証する。
これは、朝鮮半島とその周辺地域での覇権掌握に総力をあげている米国の、インド太平洋戦略の遂行に対する積極的な参与立場の表明で、遠からず到来するより破局的な安保環境を予告している。
ここに今回の韓日首脳会談が内包している危険性がある。
現実は、主人である米国の目にかなうために侵略的な米・日・韓3角軍事共助実現の先兵となり、朝鮮半島と地域の平和と安全を駆け引き物として持ち出している韓国執権者の醜悪な対決的正体を赤裸々に照らしている。
われわれは、覇権志向的な米国とその追従者らによって起こっている憂慮すべき事態を絶対に袖手傍観しないであろう。
(了)
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