コリアニュース №416(2011.3.4)
印刷
朝鮮中央通信論評
「朝鮮総聯の問題はわが国と直結する敏感な政治的問題。政治的に慎重を期して扱うべき」
 日本の整理回収機構(RCC)が朝鮮総聯中央本部の土地建物にたいする仮差し押え措置を取ったことに関連し、朝鮮中央通信は3月3日論評を発表した。その要旨は以下の通り。  東京地方裁判所は2月18日、朝鮮総聯中央本部の土地建物に対する整理回収機構(RCC)の仮差し押さえ申請を認める決定を下し、それにもとづきRCCは2月21日に朝鮮総聯施設を仮差し押えするという暴挙に出た。

 これは、施設を強奪して朝鮮総聯の抹殺しようとする日本の反動勢力の悪辣な政治的企みである。

 本来、不良債権問題は経済案件であり、その解決においては和解がもっとも一般的で合理的な方法として認められている。したがって、東京高等裁判所は朝鮮総聯中央会館をはじめとする朝鮮総聯施設問題を、朝鮮総聯とRCCが和解を通じて解決するよう勧告していた。にもかかわらず、日本当局がRCCに和解案を一方的破綻させたことは、債権処理問題の一般的慣例を無視した深刻な政治弾圧であり民族差別的な暴挙である。

 仮差し押さえは、債権者が裁判の判決が確定するまで債務者の財産を保存するための措置である。

 日本当局が2007年6月に仮処分措置を取ったことだけでも不当であるのに、最高裁判所の判決を数ヵ月後に控えた時期に、再びこの問題を取り上げて騒ぐのは、なんとしてでも朝鮮総聯関係施設を強奪しようする不純な政治的企みを露にしたものである。

 2006年、反共和国・反朝鮮総聯制裁騒動の渦中、日本の24の市が朝鮮総聯関連施設に対する税金減免措置を廃止または縮小すると発表し、東京地方裁判所が朝鮮総聯東京都本部の土地建物に対する競売開始の判決を下した事実も無視できない。

 これらの事実は、朝鮮総聯と在日朝鮮人に対する敵対心が骨髄に徹した日本の反動勢力の朝鮮総聯抹殺策動が昨今の出来事ではないことを実証している。

 朝鮮総聯は、過去日本帝国主義が敢行した朝鮮人強制連行などの直接的な被害者とその子孫である在日朝鮮人の民主主義的民族権利を守るために結成された朝鮮民主主義人民共和国の合法的な海外公民団体である。

 朝鮮総聯の問題はわが国と直結する敏感な政治的問題である。日本は、朝鮮総聯の抹殺行為が即、反共和国行為となるということを銘記し、朝鮮総聯施設問題を政治的に慎重を期して扱うべきである。(了)