コリアニュース №427(2011.5.18) | |
対話局面に向けて動き出した中国と米国と追い込まれる南朝鮮当局 | |
2泊3日の訪問予定で5月16日にソウル入りしたスティーブン・ボスワース米国務省対朝鮮政策特別代表は17日、南朝鮮の魏聖洛(ウィ・ソンラク)6者会談首席代表との会談後記者会見で、朝鮮に対する食糧支援に関して「米韓両国は非常に強い共通の視点を持っている」と述べ、朝鮮への食糧支援を評価するためロバート・キング米国務省朝鮮人権特使を団長とする国際開発局と農水省の実務者らで構成される米政府代表団が朝鮮を訪問するとしながら「日程は数日内に米国務省が発表する」ことを明らかにした。北京の消息筋によると、今年1月のワシントンでの中米首脳会談の際、胡錦濤主席とオバマ大統領は朝鮮半島の核問題の平和的解決と恒久的な安全保障体制の構築に向けた対話を推進し、そのために互いに努力することで合意したという。また、5月9~10日にワシントンで開かれた第3回中米戦略経済対話でもこの合意が再確認されたという。ボスワース特別代表の今回のソウル訪問はこの戦略的な合意を踏まえたものだという。 米国の対北食糧支援に一貫して反対してきた南朝鮮当局が今回ボスワース氏との会談で「共通の視点を持った」ということは、南朝鮮当局も折れざるをえない状況に追い込まれたということを示唆している。 金正日総書記が、ピョンヤンを訪問したカーター大統領に託したメッセージの中で北南首脳会談の無条件開催を提案したのは周知の通りであるが、中国や米国も最近、南朝鮮当局に6者会談再開のための北南対話に無条件で臨むよう働きかけを強めているという。李明博大統領は性懲りもなく対話の前提条件として「天安艦沈没と延坪島砲撃戦に対する謝罪」に固執しているが、いつまで持つか分からなくなってきた。対話派で知られるボスワース特使の今回のソウル訪問の目的が北南対話の働きかけにあることは容易に推察できる。「謝罪」へのこだわりが、みずからを追い込んでいることに李明博政権が気づくまで、そう時間はかからないかも知れない。(了) |
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