コリアニュース №442(2011.8.10)
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米国防省、朝鮮側に米兵遺骨発掘の共同作業を提案
AP通信は8月6日、米国政府が朝鮮戦争当時、朝鮮側で死亡した米兵の遺骨発掘共同作業に関する会談を朝鮮政府に正式に提案したと報じた。

 同通信が、米国防省高官が明かした話として伝えたところによると、朝鮮側から米国政府が要請するのであれば米兵遺骨発掘の共同作業について肯定的に検討するという意向が伝えられた後、米国政府側が2日、朝鮮側に書簡を送りこの問題についての会談を提案したという。8月8日のボイス・オブ・アメリカによると、米国防総省傘下の戦争捕虜、失踪者担当局のケリー・パーカー広報官は、今年の秋にも北朝鮮政府代表を米国に招待して米兵遺骨発掘再開について協議する計画であることを明らかにした。米国防省当局が朝鮮側に会談を申し入れ政府代表を招待していることを公にするのはきわめて異例のことである。

 米兵遺骨発掘調査と返還協議は、朝米両国政府が1988年12月6日の北京における朝米参事官級非公式接触を契機に行われ、1993年8月には「遺骨問題に関する合意書」が採択され、双方が発掘に協力することなどを決めた。その後、96年1月にハワイの米軍基地で行われた朝米軍事当局間の後続協議には、朝鮮人民軍板門店代表部副代表の朴林銖大佐も参加したが、朝鮮人民軍将校が米国を公式に訪問したのは、朝鮮戦争以来はじめてのことだった。同年5月にはニューヨークの協議で最終合意文書が採択され、7月の共同作業を皮切りに10年間続けられ、その間33回の共同作業を通じて220余柱の遺骨が米側に返還された。しかし、2005年にブッシュ政権当時のラムズ・フェルド国防長官が「米側の人員の安全が保障されない」ことを口実に一方的に撤退し、中断されたままになっていた。朝鮮戦争の米兵戦死者は約5万人といわれているが、遺骨捜索対象者として米軍に登録されているのは約8000人だという。米国側はこのうち3000~4000柱の遺骨を回収したいとしている。

 停戦状態という戦争終結にいたっていない極度の軍事的緊張の中にありながらも、米兵遺骨の捜索と返還が1996年から2005年までの10年間、断続的に行われてきたのは、ひとえに 朝鮮側の人道的措置の賜物である。また、朝米軍事当局間の相互協力による米兵遺骨の発掘調査再開が、朝米関係改善と朝鮮半島の平和構築のための信頼醸成に役立つことは言うまでもない。

 ジョン・ケリー米上院外交委員長は6月26日付のロサンゼルス・タイムズへの寄稿文で「(朝米接触再開の)よい出発点は、2005年に当時の国防長官ドナルド・ラムズウェルドによって中断された朝鮮戦争で行方不明になった米兵(遺骨)の北朝鮮での捜索活動を再開するために北朝鮮との対話を再開することにある」としながら、「2年間の沈黙に近い状態の後の接触の再開は、まずは人道問題だけだとしても、朝米の協調が可能であることを実証することになる」と指摘している。

 (了)

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