コリアニュース №500(2013.3.5)
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第1期オバマ政権の“戦略的忍耐”は失敗   ドナルド・グレッグ前駐「韓」米国大使
   南朝鮮のオーマイニュースは4日、ソウルの延世大学の金大中図書館で米国と南朝鮮の専門家たちによる国際学術会議が5日に開催され、そこで第2期オバマ政権が対北政策を転換する可能性があり、その為にも朴槿惠大統領の選択が重要であるとの認識が示されたと報じた。

  特に、会議に参加したドナルド・グレッグ前駐「韓」米国大使は、「米国が(対北)交渉において一貫性を示さなければならなかったが、そうではなかった」と述べ、「ペリーがミサイル問題を解決し、北朝鮮の趙明禄(当時、朝鮮国防委員会第1副委員長)がワシントンを訪れ、オルブライドが平壌を訪問した後、ブッシュ大統領が北朝鮮を悪の枢軸と呼んだ。

 米国の姿勢がこのように変化したので、北朝鮮が米国を信頼できる立場ではなかった」と指摘した。

  また、グレッグ前大使は第1期オバマ政権の対北政策について「『戦略的忍耐』ということであったが、事実上何もしなかった」と酷評しながら、その理由として大統領の側近の中に北朝鮮通といえる人物がいなかったこと、イラクとアフガニスタンの問題で共和党から米軍撤収の圧力を受けていたこと、イラクとアフガニスタンの問題は政治的イシューとして活用しやすかったが、北朝鮮問題については頭を悩ます問題なので関心がなかったことなどをあげながら「これらすべてが失敗だった」と皮肉った。

  一方、オバマ大統領が候補時代にアジア政策の諮問役を務めた前国務省顧問のドナルド・グロス氏は「戦略的忍耐」は失敗だったというグレッグ前大使の意見に同意しながら、「韓国の新大統領と、その対北政策が米国に及ぼす影響を過小評価してはいけない」としながら「朴大統領は信頼プロセスを始めると発表した。

 北朝鮮が(核実験で)挑発し、韓国がそれに反応するなら朝米関係の前進はないだろうが、韓国は今のところそうしていないので、これがオバマ政権の対北政策に影響を及ぼすだろう」と述べた。

  またグロス氏は新たに就任したジョン・ケリー米国務長官について、「政治的状況がよければケリー国務長官は真摯に北朝鮮との対話を始めるだろう」としながら「最も重要なことは米国が自らの対北政策を創造することである」と注文を付けた。

 (了)

●「朝鮮中央通信社」(日本語) http://www.kcna.kp/goHome.do?lang=jp



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