コリアニュース №501(2013.5.10) | |
【朝鮮内閣関係者インタビュー】「朝鮮式の経済管理方法」の完成にむけて 社会主義原則の堅持と国家の統一的指導 | |
朝鮮民主主義人民共和国政府は今、内閣責任制の徹底によって主体的な「朝鮮式経済管理方法」を完成に励んでいるが、それに関わる最新事情について内閣事務局のキム・キチョル副部長と国家計画委員会リ・ヨンミン副局長が、朝鮮新報・平壌支局特派員のインタビュー(5月10日付)に答えた。 以下にその要旨を紹介する。 Q:「内閣責任制」、「内閣中心制」とはどういう意味か。 A:内閣は国家経済全般の責任を担う立場にある。 一つは経済建設で提起されるすべての問題を内閣に集中させ、内閣の統一的な指揮にしたがって解決していく規律と秩序を徹底するということだ。 もう一つは内閣が国家経済全般を統一的に掌握し指導・管理する仕事を主導するということだ。 社会主義憲法にもあるように内閣は行政執行機関であり国家管理機関だ。 内閣は国家経済全般、朝鮮労働党の経済政策を統一的に掌握し、組織・実行する。 党の路線と政策にしたがって最高人民会議で採択された内容を実行する。 Q::金正恩第一書記が強調する経済的指導と管理の改善のために内閣が進めている事業とその状況について説明願いたい。 A:一言で、チュチェ思想を具現した「朝鮮式の経済管理方法」を研究・完成することだ。 この原則にしたがって、生産者大衆が生産と管理の主人としての自覚を持って責任と役割を果たせる方法を研究している。 初歩的な研究内容が一部の農場や工場で適用されているが、反響がよい。 経済管理方法の改善で堅持している原則は、第一に社会主義原則を徹底的に守ることであり、第二に国家の統一的指導のもとにすべての事業を行うということだ。 集団主義に基づいて工場や、企業所に責任と権限を正しく与え、彼らが主人としての立場で仕事ができる方法を探っている。 現場では社会主義経済の分配原則にしたがって、自分が働いて儲けた分が正確に分配されるシステムを正しく立てるようにしている。 労働者たちが機械の主人として、農業勤労者が田畑の主人としての自覚を持ち生産活動に参加するように指導している。 とくに国家計画を達成した農場で現物分配を実施し、工場や企業所では働いて儲けた分の分配が公正に分配される方法を研究し、一部では導入されている。 計画の超過分が多くなるほど、生産現場の取り分が多くなり、国家の持分も多くなる。 全般的に見れば、国家と生産現場の利害を一致させようとするものだ。 農業の現場では現物分配が行われ、工業の現場でも独自の販売権、貿易権を与える問題が提起されたが、これも勤労者たち、生産者の要求が反映されたものだ。 Q:「朝鮮式の経済管理方法」に関する研究事業の現状と展望は? A:金正恩第一書記は、昨年と今年にかけて何度も、国家経済の管理方法を解決するよう指示し、関係者と学者に課題を示した。 研究機関や経済部門などが共に何度も国家的な協議会や討論会も開き、経済管理改善の方向と方法をどのように定めていくかという議論を進めている。 この過程でよい案が提起されたが、経済の現場で試してみないと導入はできない。 経済現場での実験で成果が出れば全国的に導入しようと思う。 まだ大部分が研究段階だ。 一部の措置が少しずつ取られているが、生産計画、価格調整、貨幣流通など、様々なことを同時に進めなければならない。 そのためには、これらに即した法や規則などを全般的に定めなければならない。 工場や企業所における生産を活性化と拡大に必要な権限を与える方向で措置が取られていくと理解すればいいだろう。 工場や企業所を活性化する問題、経済構造の合理化、経済発展速度と均衡の調節、経済発展戦略などの色々な問題が研究されている。 国家、工場、企業所、生産者の責任と権限に関する分担を合理化する問題も研究されている。 一定の成果が出てくれば広く宣伝することができるが、もう少し状況を見なければならないようだ。 Q:企業経営管理に対する現場の知識と水準の向上がさらに要求されるのでは? A:工場や企業所が独自に経営し生産を活性化しようとするためには、工場や企業所の責任をもつ幹部たちが研究を重ねていかなければならない。 今までは生産計画を達成しさえすれば評価されたが、これからは生産をさらに活性化し拡大する責任と役割を果たさなければならない。 したがって、責任者や幹部たちの実力が低ければ他の企業所より遅れをとることになり、勤労者たちの厳格な評価を受けることになる。 現場の幹部たちは経済知識を習得し続け生産を活性化する方法を常に模索しなければならない。 わが国では、人民経済大学で支配人などの責任者や役員への再教育を実施している。 キム・ポヒョン大学では、農場管理委員長、経営委員長への再教育を行う。 国家的には内閣では、省、中央機関、工場、企業所に降りて行き、企業戦略や経営方法を教えながら指導することが要求されている。 科学技術の時代、情報産業時代であるので、不合理な機構を簡素化し知的部門の生産労力、技術奉仕を拡大する方向で労力配置と調節が進んでいる。 こうしてこそ、工場や企業所が現実の発展についてゆけるし、損失ではなく実利を出すように運営されていく。 (了) |
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