コリアニュース №518(2013.10.3)
印刷
「朝鮮は近年まれにみる豊作、穀物生産量は最大530万トン」
 朝鮮の農業事情に詳しい中国の消息筋が1日、「今年の北朝鮮農業は豊作で、穀物生産量が最大530万tに達するだろう」としながら「昨年7月の集中豪雨により水害を被ったが、例年に比べて台風のような大きた自然災害に見舞われず、穀物のできぐあいはとても良い」と話したという。

また、530万tという数字は、国連食糧農業機関(FAO)と世界食糧計画(WFP)が推計した昨年の朝鮮の穀物生産量492万tより10 %ほど多いが、これら国際機関が推定している朝鮮の年間穀物需要量540万tに近い数値だという。

金正恩第一書記は、今年の新年の挨拶で農業を軽工業とともに経済建設の「主戦線」とするなど「食の問題」の解決に力を注いでいる。

実際、農繁期を前に朝鮮は中国から肥料を輸入し、また農民たちが目標を超過した剰余収穫分を自由にできる農業改革を推進することで、生産性が高まったと指摘している。

また、朝・中国境地域の消息筋によると「朝鮮の穀物生産量が増えることで、祝日のたびに急騰していたコメ価格が、今年の秋夕には安定していた」とし「これは北朝鮮の食糧事情が以前より改善されたことを示す事例」だという。

一方、朝鮮は、昨年9月から中国最大の国営穀物企業である「北大荒」グループと提携し羅先経済特区での栽培を主とする農業試験区域を造成中であり、来年からはロシアと協力して沿海州地域でのトウモロコシ栽培を開始する計画があるという。

中国メディアは、羅先経済特区の栽培試験区域では666 ㎡ あたりの生産量600 ? 650 ㎏を目標にしており、朝鮮政府は試験区域で習得した農業ノウハウを全国に普及していると伝えた。

ロンドンでの非公式セミナーで米国側「いくつかのアイデアの交換」
  10月3日の米自由アジア放送(RFA)は、朝鮮の李容浩外務省次官らと米国の朝鮮半島問題専門家らが参加してロンドンで開かれた非公式セミナーで、朝鮮の核問題を対話で解決できるとの共通認識を確認したと明らかにした。

 レオン・シーガル米社会科学院北東アジア安保協力プロジェクト局長は、2日間のセミナーを終え記者団に「北朝鮮の6カ国協議復帰の意思が確実であることを把握した」とし、「対話と交渉を通じて解決の接点を見つけることができると思う」と話した。

 また、「北朝鮮の核問題を解決する方法は現実的に対話しかなく、方法としては様々な可能性が開かれている」と述べ、民間レベルでの非公式接触であり交渉の席ではないとしながらも「いろんなアイデアを交換した」ことを明らかにした。

 特に同氏は「北朝鮮の核放棄の展望については、2005年の合意精神(2005年9月19日に発表された第4回6者協議共同声明)の回復が可能であるとの感触を受けた」と述べ、「北朝鮮が米国などの国際社会に核保有国として認めてほしいと要求しているというのは誤解」であると説明した。

 一方、ボズワース前米国務省対北朝鮮政策特別代表は、会議の内容については触れず「有意義な時間を持った」とだけ話した。

(了)
●「朝鮮中央通信社」(日本語) http://www.kcna.kp/goHome.do?lang=jp

●エルファテレビ  http://www.elufa-tv.net/


是非アクセスしてご覧下さい