VOA(ボイス・オブ・アメリカ)は27日から31日まで新年連載企画「2014北朝鮮体制の展望」を掲載し、米国の朝鮮問題専門家らによる今年の朝鮮半島情勢に関する見解を紹介した。
1月27日の報道によると張成沢の粛清後、朝鮮の急変事態が取りざたされている中、米国の朝鮮問題専門家23人がVOAの設問調査に応じ、「近いうちに北朝鮮の崩壊が現実化する」と答えた専門家は1人だけで、ほとんどの専門家が懐疑的な見解を示したという。
ローレンス・コーブ元国防省次官補は設問に対し「私はそう(崩壊する)は思わない。
事実は今のリーダーが叔父を処刑できたということ」と述べ、崩壊説を一蹴した。
また、レオン・シーガル米社会科学院北東アジア安保協力局長も「金正恩政権が不安定であれば、テレビを通じて国内外に張成沢処刑の事実を公表するということは想像しづらい」と指摘。
ジェイムズ・ケリー元国務省東アジア太平洋担当次官補、ジョンズホプキンス大学のジョエル・ウィット客員研究員、ブルーキングス研究所のマイケル・オハンロン客員研究員なども、崩壊の可能性はほとんどないという見解を明らかにし、「北朝鮮崩壊」を前提とした対朝鮮政策は、賢明なアプローチではないと主張した。
一方、29日の同報道によるとロバート・カーリン元国務省情報調査局北東アジア担当官とビクター・チャ元ホワイトハウス・アジア担当専任補佐官も「北朝鮮の経済政策と対外関係の展望」をテーマにした対談で、オバマ政権の「戦略的忍耐」を批判した。
カーリン氏は対談で「米国政府が最近、どのような考えを持っているのか理解できない。
北朝鮮の核開発が米国の最大の懸案事項といっても、この間に米国がとってきた『戦略的忍耐』は北朝鮮の核開発を防げなかった。
…今やっていることは北朝鮮の核開発計画を見守っているということ」と皮肉った。
チャ氏はカーリン氏の意見に同意しながら「北朝鮮は最小限の核弾頭を地球軌道にのせることができる能力を誇示した。
北朝鮮が今後、どのような能力を再び見せてくるのか分からない。
米国は北朝鮮に制裁しているが、北朝鮮の核開発を縮小させることはできなかった」と指摘した。
また、「米国が北朝鮮に対するアプローチを考え直す時が来たのか」という記者の質問にカーリン氏は「オバマ大統領の任期は約3年しか残っていないので、北朝鮮と交渉できる時間は残り少ない。
米国とこれ以上交渉する価値がないと、北朝鮮はすぐに判断するだろう。
オバマ政権と核問題を妥結しても次の政権で政策がひっくり返るかもわからないということ。
チャンスの窓が閉められ、米国は北朝鮮が核兵器をさらに生産するのを見守るしかない状況に陥るだろう」と焦燥感を露にした。
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