朝鮮民主法律家協会スポークスマンは、東京地方裁判所が朝鮮総聯中央会館の土地と建物の売却許可決定をくだしたことと関連し3月29日談話を発表した。
(以下全文)
報道によると、24日に日本の東京地方裁判所は総聯中央会館の土地と建物の売却許可決定をくだした。
これに対し、総聯中央常任委員会は即時今回の売却許可決定の違法性を暴露、糾弾する声明を発表し、強力な弁護団を組織し不服申請を行った。
総聯中央会館が、在日朝鮮人の権利と利益を保護するための活動拠点であり、朝日間に国交がない状態で総聯がわが共和国の外交代表部的役割を果たしてきたことは、世間に広く知られる事実である。
にもかかわらず、日本当局は20世紀末にみずからの経済破産によって発生した債務返還に総聯中央会館を強制的に巻き込み、競売裁判まで行うという罪を犯した。
この間、総聯中央会館問題について日本の司法当局と整理回収機構が犯した行為はもちろんのこと、東京地方裁判所の売却許可決定は、すぐに内外の激しい反発を招いている。
ひいては日本の良心的な司法官、弁護士までもが、「法治国家」を自認する日本にとって恥辱的な決定であると嘆いている。
神聖な法の使命に泥を塗った東京地方裁判所の違法性は、詐欺まがいの方法で資格のない落札者に権利を与えたことに顕著に表れた。
2013年10月に実施された総聯中央会館に対する競売結果発表をずるずると引き延ばした東京地方裁判所は、妥当な理由もなく去る20日に突然再開札を実施し日本の「マルナカホールディングス」という会社に売却許可決定をくだした。
この会社について言うならば、昨年10月にあった競売のときに、入札金額があまりに少なくすでに資格を喪失しており、その上、東京地方裁判所から入札保証金も返還された状態にあった。
特に、裁判所が資格を喪失した会社に入札保証金を還付した場合、再び売却許可をくだすことはないというのが日本の裁判所の判例である。
したがって、「マルナカホールディングス」による落札は、いかなる側面からしても明らかな違法行為である。
入札から漏れた会社が再び落札するように裏で行った過去に例のない欺まん劇はとても見苦しいものだ。
東京地方裁判所は再開札の日程を発表する前に、すでに入札資格を失い競売から退いた「マルナカホールディングス」に売却許可の可能性を強く示唆しながら自信満々に落札へと誘導した。
会社側に返還した入札保証金を再納付するように督促したかと思うと、納付のための手続き方法まで詳しく教えたのである。
あまりに幼稚で不自然なこの違法行為こそ、誰もが驚く喜悲劇である。
売却許可決定の違法性は、債権者である整理回収機構の二重基準にも如実に表れている。
総聯中央会館問題が初めて提起されたとき、債権者である整理回収機構は他の債務者たちとは和解で妥結しながら、唯一、総聯に限っては利子まで含め全額を償還せよという敵対的で差別的な要求を執拗に行ってきた。
その整理回収機構が、みずから提示した額の半分にも満たない低額で売却しようとする東京地方裁判所の許可決定に対し、何故口をつぐむのか。
日本の政界、法曹界はもちろんマスメディアまでも、今回、莫大な損失を被った整理回収機構が不服申立を行わないのはおかしいと疑い、「何者かの息がかかっている」、「整理回収機構は事前に当局に指示され、東京地方裁判所とも密約があった」と言っているが、それは決して偶然ではない。
日本当局は歴史的に、共和国の国旗がはためく総聯中央会館を目の上のこぶのように思いながら、これを強奪するためのあらゆる謀略を企ててきた。
今回、東京地方裁判所が日本の法と裁判所の判例、初歩的な競売手続き上の慣例までもすべて無用のものにする前代未聞の詐欺劇をくり広げたことも、まさにその延長線上にある。
朝鮮民主法律家協会は、日本当局が裏で操る東京地方裁判所が行った売却許可決定に対し断固として抗議、排撃し、違法なこの決定が無効であるということを内外に表明する。
わが軍隊と人民が、民族の貴重な遺産と財産が不法に強奪されるのをただ見ているだけだと思うなら、それは誤算である。
万一、日本当局が司法機関をそそのかし最後まで総聯中央会館を強奪しようとするなら、われわれも先軍朝鮮の法で、正義を愛し尊厳を大切にする軍隊と人民の判決で、無慈悲で断固とした懲罰をくだすだろう。
日本当局がいわゆる「法治国家」の体面を少しでも考え、本当に朝日関係改善を望むなら、手遅れになる前に総聯中央会館の強奪策動からすぐに手を引くべきである。
チュチェ103(2014)年3月29日
平 壌
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