コリアニュース №553(2014.8.19)
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朝鮮外務省スポークスマン、「乙支フリーダムガーディアン」合同軍事演習を非難

朝鮮民主主義人民共和国外務省は18日、次のようなスポークスマン談話を発表した。

 朝鮮半島と周辺地域で緊張激化の悪循環によって平和を破壊し核戦争に火をつけようとする米国の犯罪的策動が、何のためらいもなくさらに露骨に行われている。

われわれの再三の警告と国際社会の深刻な憂慮にも関わらず、米国は南朝鮮とともにわが共和国を反対する「乙支フリーダムガーディアン」合同軍事演習を行った。

米国は自分たちの合同軍事演習の侵略的性格と危険性に国際世論の視線が集まることを防ぐため、今回も「恒例」、「防衛的」などと御託を並べ、盗人猛々しくわれわれの対応措置を「脅威」や「挑発」などと罵倒している。

米国務長官ケリーが、数日前ミャンマーで行われたASEAN地域フォーラムで朝鮮半島情勢の悪化を防ぎ平和的環境をつくるためのわれわれの原則的立場と努力が地域の国々の支持と共感を得ると、その2日後に行われた米豪外交・国防当局者会談でわれわれの正々堂々たる自衛的措置について「全地域の安定の破壊」、「深刻な憂慮」などと述べたこともその中の一つだ。

15日には米国務省副報道官と国防省スポークスマンがわれわれの戦術ロケット弾の試験発射について「脅威」などと言いがかりをつけ、合同軍事演習を引き続き行うと好戦的な立場を示した。

自らの侵略と平和破壊行為を正当化しようとばかげた欺瞞と謀略に固執する米当局者らの行いは卑劣極まりない。

 もともと、黒いものも白だと主張し戦争を挑発するのが米国の体質的な侵略手口である。

20世紀の50年代から現在に至る60年余りの間、朝鮮半島の南側で自分たちが絶え間なく行った計1万8000回余りにのぼる各種の侵略戦争演習は脅威にはならないが、それに対応したわが軍隊の自衛的な戦術誘導弾の試験発射と訓練はたった数回でも問題視されるべきだというのがまさに、米国式基準であり論理である。

 米国の新国防戦略の発表後に南朝鮮で行われる合同軍事演習は、「平壌占領」を狙った最大規模の連合上陸訓練から始まり「軍事境界線突破」訓練、「北占領後の行政単位復旧」訓練、わが首脳部を狙った特殊作戦訓練などに至るまで、その内容がさらに侵略的な性格へと変化し、その規模と回数も絶えず増大している。

米国が今回の演習期間に誰それの「核、ミサイルの使用兆候」が捕捉されれば、核兵器を含むあらゆる形態の武力を動員し先制攻撃を行うという「テーラー・メード型抑止戦略」を初めて適用すると公言したことも、もう一つの露骨な核による威嚇、恐喝である。

 現在の朝鮮半島における緊張激化の危険性は、急速に現実化されている米国の核先制攻撃の脅威とともに、それが地域的範囲を超え世界の平和と安全を乱すということにある。

 われわれの「脅威」を口実にした合同軍事演習が、わが制度を転覆させ朝鮮半島を橋頭堡にしてアジア大陸を狙おうとする米国の世界制覇戦略に沿って行われているということは、誰も否定できない厳然たる現実である。

朝鮮半島を含む東北アジア地域で行われている米国の武力増強と世界最大規模の戦争演習は、間違いなく新しい軍備競争と冷戦を引き起こすことになる。

 一方の脅威は他方の対応を生み、そのような相互作用の過程で戦争が起こるということは、歴史の教訓である。

いくら善良で正当であっても、力がなければ強者の犠牲になるということ、真の平和は自らの力が強いときにだけ守られるということが、われわれの並進路線に貫かれている鉄理である。

 国際社会が地域と世界の平和と安定を望むなら、国家と民族の安全を守るためのわれわれの自衛的措置の正当性と不可避性を認めるべきであり、米国と南朝鮮の挑発的な核戦争演習を問題視し阻止しなければならない。

 われわれを軍事的に圧殺するための核戦争演習が続く限り、それに対処するためのわれわれの自衛的対応も恒例化、定例化され、今後誰も予測できないさらに高い段階で取られるだろう。

(了)

●「朝鮮中央通信社」(日本語) http://www.kcna.kp/goHome.do?lang=jp

●エルファテレビ  http://www.elufa-tv.net/


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