コリアニュース №555(2014.9.11)
印刷
宋日昊・朝日国交正常化交渉担当大使 「特別調査委員会の報告はいつでも可能」

 10日、朝鮮の宋日昊・朝日国交正常化交渉担当大使は共同通信の単独インタビューに応じ、「特別調査委員会」の調査報告に関して要旨次のように述べた。

(以下の発言内容は共同通信の朝鮮語版配信記事及びインタビュー動画を総合したもの) 朝日政府間合意では、ある部分だけを優先せず、すべての日本人に関する問題を同時並行的に調査すると約束した。

この合意に沿って、今回われわれは調査委員会のメンバーが拉致問題だけを先に調査したり、残留日本人の問題だけを調査したりせず、同時に調査している。

 明確なのは今まで誠実に客観的に科学的に調査してきたので、そのまま第1次の調査結果を通報するしかない。

 今、私が考えるには日本の拉致被害者に関しては内閣拉致対策本部というものがあるが、それ以外の日本人に関する問題に対してはどのような団体・機関がどう扱うのか、計画があるのか解らない。

 このような中で、日本側で実務者同士の連絡が不便ならば、外交ルートと通じて日本側が提起すれば、われわれはいつでも協力する用意がある。

 個人的な考えだが、もっとも便利で簡単な方法は日本側の関係者が平壌に来て、第1次調査結果の報告を特別調査委員会のメンバーから直接受けるのが良いと思う。

調査結果は今でも(日本側に伝達できる内容が)十分にある。

しかし、日本側から外交ルートを通じて、調査結果に対する説明を要求する公式な要請がない。

 われわれの調査結果の通報問題と関連して、日本側から外交ルートを通じて提起されれば、それは当然、私が関与してうまくいくように特別調査委員会に連絡するのが本分だと思っている。

われわれが日本側との合意どおりに権限がある特別調査委員会を立ち上げ、日本側もわれわれとの約束どおりに一部制裁を部分的に解除したことは、一つの信頼関係を積み上げる過程だと評価できる。

第1次調査結果の通報にあわせて日本側が相応する対応をするのではないかと思う。

そうなれば、両国の信頼関係は構築され日本の国益にもなる。

これを「再調査に対する代価」と見てはいけない。

最近、日本政府は拉致の疑いを排除できない失踪者の数を増やすと発表した。

裏付けになるような十分な情報をわれわれと共有せずに、世論に訴えるなら再調査を難しくする行為と見なすしかない。

 再調査の期間は日本政府の見解を基準に1年という数字が出ているが、これを念頭に活動している。

しかし、両国間の信頼関係が崩れれば、調査期間は長くならざると得ない。

(了)

●「朝鮮中央通信社」(日本語) http://www.kcna.kp/goHome.do?lang=jp

●エルファテレビ  http://www.elufa-tv.net/


是非アクセスしてご覧下さい