朝鮮外務省スポークスマンは、18日の国連総会第69回会議第3委員会で朝鮮の「人権問題」に関する「決議案」が採択されたことと関連し20日に声明を発表した。
(以下全文)
11月18日の国連総会第69回会議第3委員会で、米国はEUと日本を利用し強権と政治・経済的圧力で追従者たちをかき集め、反共和国「人権決議」を強行に通過させるという重大な政治的挑発を行った。
「決議」は、わが国で罪を犯し逃亡したり誘拐された数名の「脱北者」たちの「証言」という虚偽・ねつ造による資料をかき集めてつくり上げた、いわゆる朝鮮の人権状況関連の「調査委員会報告書」という謀略文書に基づいた悪辣な誹謗中傷で貫かれている。
国連の歴史に、当事国と対話もせず、当事国に一度も訪問することなく「調査報告書」が作られ、それに基づき総会「決議」が可決されたことはない。
米国は追従者をかき集め「決議」採択に必要な投票数をかろうじて得たが、その内の多くの国が人権問題のためではなく経済援助を中止するという米国と日本の威嚇によって投票した事実は、今回の「決議」採択が政治的まやかしであったことを如実に表している。
EUの一部の国と日本は、今回の「決議」採択の下手人となることによって、今まで自分たちが標榜してきた「人権努力」が、真の人権改善のためではなく米国の対朝鮮敵視政策への追従、へつらいであったことを自ら証明した。
われわれは今回、人権分野での幅広い協力の意志を明かにし、人権対話と交流を積極的に行う用意が十分あるということを表明してきたが、敵対勢力は最後まで協力を拒否し対決の道を選んだ。
これによって米国に追従した国々は、人権対話を叫んできた自分たちの立場が偽善であったことを露わにし、人権対話はもちろん一般的な対話や交流協力の扉を自ら閉じてしまった。
米国がわれわれに対し「人権」攻勢を本格的に開始したのは、国連の舞台で共和国をあたかも「人権蹂躙地帯」のようにねつ造・罵倒し、武力干渉の名分を作り出そうとしたことにその敵対的目的がある。
歴史は、米国が1999年に「人権と少数民族保護」という名目で起こしたユーゴスラビア戦争を鮮明に記憶している。
個別の国の人権問題を政治化・国際化し、その国の制度転覆に盗用する危険な前例がつくり出されている。
国際法がしばしば強権によって追い込まれている今日の重大な現実は、人権こそ国権であるというわれわれの持論をさらに確証している。
われわれは、わが人民が選択し命よりも大切にしている人民大衆中心の社会主義制度を転覆させる目的で、米国が主導した今回の「決議」の強行採決を対朝鮮敵視政策の表れとして峻烈に断罪し全面的に排撃する。
米国の対朝鮮敵対行為が、われわれの新しい核実験をこれ以上自制できないようにしている状況の中で、米国の軍事的干渉、軍事的侵攻策動に対処したわれわれの戦争抑止力は、無限に強化されるだろう。
反共和国「人権決議」の採択によってもたらされるあらゆる結果については、「決議」採択の首謀者、下手人たちがその責任を負うことになろう。
(了)
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