民主党の前原誠司衆議院議員が2月20日の衆議院予算委員会で、朝鮮総聯中央会館問題について「脱法行為」などと発言したことと関連し、朝鮮中央通信社は26日、「政治売春婦の悪らつな『脱法』妄言」と題する論評を発表した。
(以下全文)
日本民主党に所属する衆議院議員・前原が、2月20日の衆議院予算委員会で朝鮮総聯中央会館問題について「脱法行為」などと言いがかりをつける妄言を吐いた。
それは、長い間ひき延ばされてきた総聯中央会館問題の順調な解決を阻止しようとする意地の悪い下心をもって、日本の世論をミスリードし朝鮮総聯が中央会館を継続使用できなくしようとする許されざる卑劣な行為である。
いま日本で、総聯中央会館問題に関する法的手続きと措置は違法ではないことが自他ともに認められている時に、前原がこの問題にケチをつけるところを見ると、政治家はおろか、初歩的な思考力を備えた人間なのか疑わざるをえない。
かりにも京都大学法学部の卒業生であり、民主党政権時代には外相まで務めた者が、法的に何の問題もない総聯中央会館問題に言い掛かりをつけたのは、初歩的な国際常識も法概念も知らない政治の門外漢にすぎないということをはっきりと物語っている。
総聯中央会館に関する転売と賃貸問題は法的に認められた手続きにそった普遍的な商取り引きであり、そこには「違法」行為や「脱法」行為など全くなく、すべてが合法的に行われている。
日本の法曹界はもちろん政界や言論でもこれを認めている。
競売を通じて購入した不動産を誰に売るか、貸すかは自由であり、むしろそれに不当に干渉することこそが違法行為である。
不動産の購入者が本来の所有者である債務者にその不動産を貸す例は過去にもあり、今も現実的に存在する。
さらに、前原が朝銀信用組合の破産原因を「北朝鮮への送金」、「朝鮮総聯による組織的流用」などとデタラメな断定をしながら、その監督、調査の強化と関連資料の提出を求めたことは、わが国と総聯に対する悪意に満ちた暴言であり、絶対に許すことはできない。
周知の通り、朝銀信用組合が破綻したのは、日本で破綻した多くの銀行、信用組合などと同じく、バブル経済の崩壊に対処する経営戦略を正しく立てることができなかったことにある。
前原は、あたかも朝銀信用組合の再生にのみ莫大な公的資金が投入されたかのごとく世論をミスリードしたが、公的資金は預金保護法を守り保険料を支払ってきたすべての金融機関に対し預金者保護の見地から徹底して法律にそって支払われる資金援助である。
2001年12月、当時の首相・小泉は「朝銀公的資金問題に関する質問に対する答弁」で、「政府が朝銀信用組合から北朝鮮当局に資金が流れていると認めた事実はなく、資金供与があったという事実は把握していない」と明言した。
朝銀信用組合が破綻したときの「金融整理管財人報告」でも、破綻の主な原因としてバブル経済時代以降の対応措置の不備、過重な貸付などを挙げたが、「組織的流用」を認めた事実はないと指摘している。
にもかかわらず、前原が「整理回収機構と預金保険機構があらゆる権能を使い賃貸料を差し押さえることができる」、「総聯に中央会館を引き続き使用させてはならない」などと騒ぎ立てたのは、反朝鮮、反総聯意識が骨の髄までしみ込んでいる者のヒステリックな狂気にすぎない。
在日朝鮮人の民主主義的民族権利を擁護する総聯の活動拠点を再び物理的に除去し、総聯と在日朝鮮人の合法的活動を抹殺しようとする醜悪な妄想は絶対に実現できない。
前原の妄言には、日本社会で反朝鮮、反総聯の雰囲気を高め、朝日政府間会談に冷や水を浴びせ、野党政治家として自分の値打ちを上げようとする愚かな企みが潜んでいる。
もともと前原は、何の政治的理念も能力もない愚鈍な政治ブローカであり、政治的人気を得るためなら、何事もいとわない政治渡り鳥である。
朝日関係改善問題に関しては、「北朝鮮にチャンスを利用する隙を与えてはならない」などと吠えた。
対米追従意識が身に染みた米国の手下、戦争下僕である。
米国をアジア太平洋地域の「平和守護者」、「安定保障者」と持ち上げ、米国が行った臨界前核実験については米国執権者の「プラハ演説」と「矛盾しない」、「理解を表明する」としながら醜態をさらしたのがまさに前原である。
外国人から政治献金を受け取ることを禁止した政治資金規正法に違反したことにより外相の座から転落したもっとも醜い人物である。
このように不出来で鼻持ちならない者が総聯中央会館問題を取り上げ朝日政府間会談に対し疑問視し冷や水を浴びせる妄言を吐いたのは、朝日関係の進展を妨げようとする不純な政治的企みの集中的発露である。
強調しておくが、総聯は在日同胞の民主主義的民族権利を擁護・実現するため積極的に活動する朝鮮の立派な海外同胞組織であり、総聯中央会館は朝日間に国交がない状況下で外交代表部的役割を担う神聖な活動拠点である。
前原は、時代の流れをしっかり見て、それに逆行し自らを貶める妄動をやめる方がよい。
(了)
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