2月26日の朝鮮中央通信社の論評に続き、朝鮮労働党の機関紙である労働新聞も28日「みずからを貶める恥ずべき醜態」と題する論評を掲載した。
同日、NHKもこの論評について報道した。
(以下、全文)
日本の衆議院議員である前原が、わが国と朝鮮総聯に悪辣な言い掛かりをつける妄言を躊躇なく吐いてすべての同胞を激怒させている。
この者は数日前、衆議院予算委員会で朝鮮総聯中央会館問題の解決を妨害するために、悪意を持って「脱法」を云々した。
ひいては、総聯中央会館を「継続使用させてはならない」だの、整理回収機構などが「すべての権能を使って、総聯が払う賃貸料を差押えるべき」などと騒ぎ立てた。
政治家としての初歩的な常識やメンツもない幼稚な悪行としか言うことが出来ない。
総聯中央会館の転売と賃貸問題は、法的に認められた手続きに則った一般的な商取引問題であり資本主義社会ではよくあることである。
日本の法曹界はもちろん政界やマスコミまでもが、「違法」、「脱法」行為など何もなくすべてが合法的になされていると認めている。
法学を専攻し民主党政権時代には外相までやったという前原が、法的には何の問題もない総聯中央会館問題に言い掛かりをつけたのは、初歩的な法概念も知らずに騒ぐ愚かな行為である。
総聯に限っては、適法も「脱法」として扱うべきとのこの者の主張がどれほど荒唐無稽なので、日本の法曹界からも不動産の自由な賃貸借問題に干渉する前原の言動そのものがむしろ違法行為だと非難の声が出ているのだろうか。
この者は、過去に朝銀信用組合が破綻した問題も蒸し返し、その原因が「北朝鮮への送金」と「総聯による組織的流用」にあるなどとデタラメを語った。
そして、現在運営されている総聯系信用組合に対する監督・調査を強化し関連資料を提示しろと喚いた。
これもとんでもないデッチ上げ、言いがかりである。
この問題については、当時の日本の総理が「政府が朝銀信用組合から北朝鮮に資金が流れていることを認めた事実がない」と明確にした。
現職の金融担当閣僚までも「北朝鮮への送金」という前原の主張に否定的な立場を示した。
正直に言って、10年前の朝銀信用組合の破綻の原因が、日本のバブル経済崩壊による経営危機にあるだけではない。
総聯系金融機関だということだけで、極めて民族差別的な扱いを受けていなければ、朝銀信用組合問題が総聯中央会館の強制売却に至る事態は起こらなかっただろう。
にもかかわらず、前原はこの厳然たる事実を臆面もなく歪曲した。
全体的に前原の妄言は、わが国と総聯の敵意が骨の髄までしみ込んだヒステリックな狂気以外の何ものでもない。
最近、比較的順調に解決されつつある総聯中央会館問題を蒸し返し、日本の世論を欺いて総聯が中央会館を継続使用できなくしようとする前原の妄動は、絶対に許されてはならない。
前原について言うならば、日本の政界の中でも対米追従の悪習が人一倍しみ込んでいると噂される人物である。
米国をアジア太平洋地域の「平和の守護者」、「安定保障者」に描くなど、外相時代に米国を代弁する役割を果たしながら吐いた彼の言葉はいまだ人々の記憶に新しい。
米国にへつらうことを業とする前原は、この期に及んで朝日関係の進展を妨害して米国の歓心を買い、政治スキャンダルで汚れたみずからの値打ちを上げてみようしている。
この者が朝日関係問題について「隙を与えてはならない」と吠えたのも、朝日政府間会談が差し迫る中でねつ造劇を演出して総聯に悪態をついたのも、まさにそのためである。
朝日関係改善のための信頼醸成が、これまでよりも切実に求められている時期に、この者の妄言がどれほど重大な悪影響をもたらすのかは想像に難くない。
在日朝鮮人の民主主義的民族権利を擁護・実現するために積極的に闘う総聯と朝日間に国交がない中で外交代表部的役割を果たしている神聖な活動拠点である総聯中央会館を抹殺するために策動するエセ政治家の前原は、時代の流れに逆行しみずからを貶める妄動を慎んだ方がよい。
(了) |