警察当局が朝鮮特産物販売株式会社社長をはじめとする関係者3名の自宅に対する強制捜査を行い、不当に逮捕したことと関連し、14日付の朝鮮労働党中央委員会の機関紙「労働新聞」は論評を発表した。
(以下全文)
日本という国は「法治」について騒ぎたがる。
そのみすぼらしい「法治」が総聯に対してはいつも極度の悪意と姑息な偏見、露骨な敵対感と分別のないファッショ的横暴として現れる。
去る12日に繰り広げられた荒々しい光景が、それを改めて確認させた。
この日の早朝、日本の警察は総聯中央常任委員会議長の次男をはじめとする3名の同胞宅にむやみに押しかけ、逮捕及び家宅捜索騒動を繰り広げた。
その理由は、去る3月に総聯議長と副議長宅に対する強制捜索の時と全く同じである。
この3名の同胞が「北朝鮮産マツタケの不法輸入」の指示者、関係者だということだ。
前述の謀略事件の時と同じように、今回も証拠はなかった。
それにもかかわらず、警察の制服を着た強盗の群れは、罪のない人々をその家族が見る前で手錠をかけて逮捕し、半日以上も家宅捜索を行った。
ひいては妻や子供たちの部屋をも隅々まで調べるという人権蹂躪行為もはばからなかった。
これこそ法治の意味も知らず人間性など少しも持ち合わせてない現代の野蛮人だけが行うことのできるファッショ的悪行である。
日本特有の卑劣性と野獣的気質が今一度如実に露わになった。
逮捕騒動から5分も経たずに日本の報道機関は一斉に「朝鮮総聯議長の次男逮捕」などというタイトルで総聯中央常任委員会議長の次男が「事件の主要な容疑者」というねつ造報道を大々的に行った。
見たところ警察とメディアが事前に打ち合わせていたようだが、この上なく幼稚である。
何の証拠もないのに世論の効果を極大化して自らがでっち上げた疑惑を既成事実化しようとする日本警察の術策もひどいが、飢えたスズメのように一度も吟味せずに鵜呑みにしては騒がしく喚き出すいんちきなメディアの行動もまた恥知らずだ。
その目的が、在日朝鮮人が総聯議長と総聯中央の指示の下に様々な「違法行為」を日常的に行っているように世論をミスリードしようとすることにあるということは言うまでもない。
総聯の責任者の家族が連座した「衝撃的な事件」を大々的に宣伝し、総聯に「違法団体」、「犯罪団体」のレッテルを貼り、弾圧策動を正当化してより一層強化しようということだ。
実にくだらなく、しつこい政治的謀略の極みだと言わざるを得ない。
このような難癖、破廉恥なねつ造劇は初めてである。
全身の血を逆流させるような今回の事件は、わが人民の民族的激憤を活火山のように爆発させている。
日本の反動勢力による今回の妄動は、彼らの執拗で悪辣な反共和国、反総聯敵視政策の集中的産物として、まことに不純な政治的動機に端を発している。
それは尊厳高いわが共和国と総聯に対するもう一つの許し難い挑発であり、在日同胞の尊厳と人権を全て踏みにじる不法無法のファッショ的な狼藉、最悪の非人道的蛮行である。
今、総聯は結成60周年を目前に控えている。
意義深い結成記念日を迎え盛大な在日同胞大祝典が準備され、同胞社会は文字通りお祝いムードに包まれている。
しかし天性的に根性のゆがんだ日本の反動勢力は、それを破綻させようとしている。
尋常でない兆しは以前から現れていた。
悪名高い「在特会」(「在日特権を許さない市民の会」)などの右翼のゴロツキどもは今、総聯結成60周年の慶祝行事をなんとかして妨害・破綻させようと血眼になって動き回っている。
このような時に日本の警察は「違法事件容疑者に対する逮捕および家宅捜索」という衝撃波を日本社会に投げかけた。
これが果たして「カラスが飛び立つや梨が落ちる」というような偶然の一致だろうか。
違う。
結成60周年を契機に昂揚する総聯と同胞社会の愛国の熱意に冷水を浴びせ、弾圧策動をより一層強化しようとする組織的で計画的な陰謀策動である。
わが共和国と総聯を目の上のたんこぶのように思っている日本の反動勢力の悪習こそ、これ以上行き場がない。
この極悪非道な弾圧蛮行の責任は全て日本当局にある。
日本当局は今回の事件の庇護、黙認、助長者である。
事件が起きた直後、日本の内閣官房長官である菅は記者会見場に現れ、日本は「法治国家として法と証拠に基づき捜査を進めるのは自然なことだ」と繰り返した。
証拠がないことを知りながらも彼が「法的根拠」を云々したことは、今回の事件が日本当局の全面的な庇護と黙認の下に行われたことを実証している。
法治と人権という言葉はこの世で最も破廉恥で憎むべき国である日本には全く似つかわしくない。
在日朝鮮人たちの人権をこのように無惨に切り刻む日本の反動勢力は、その血のついた口でこれ以上法治や人権について語るべきではない。
諸般の事実は、民主主義と人道主義が窒息し、民族排他主義が活発に行き交うゴロツキ国家、世の中で最も悪辣な人権テロ国である日本の真の姿を、歴史と世界の前に再び赤裸々に暴露している。
自らの汚い政治的目的実現のために総聯に対する敵対感を鼓吹し、国家権力によるテロ行為を公然と行う日本の反動勢力こそ、この世で最も破廉恥な者たちである。
忍耐にも限界がある。
過去日本帝国主義がわが民族に与えた被害に対し謝罪・賠償するどころか、犯罪の歴史を美化・粉飾して罪に罪をさらに重ねる日本の反動勢力の挑発行為を絶対に許すことはできない。
全朝鮮民族は日本反動勢力の反共和国、反総聯策動を絶対に許容・黙過せず、徹底的に清算するだろう。
今、日本の反動勢力が日を追ってより一層猛威を振るい総聯を抹殺しようとあがいているが、それは誤算であり妄想である。
総聯と在日同胞は、民族排他主義と民族抹殺政策が幅を利かせている日本の険悪な政治風土の中でも、60年もの間自らの組織と尊厳を力強く守ってきた。
根強い木が嵐にびくともしないように、弾圧の狂風がどれほど激しく吹いても総聯と在日同胞の愛国信念は堅固である。
総聯と在日同胞には、偉大な先軍の旗じるしを高く掲げ、民族の尊厳と自主権を頼もしく守り、自らの威容を示している誇り高いチュチェ(主体)の祖国、朝鮮民主主義人民共和国がある。
日本の反動勢力がいくら暴れ回っても、強大な国力を持つ祖国の保護の下にある総聯組織を絶対に崩すことはできず、在日同胞が心の中で大事にしている愛国の強い意志を折ることはできない。
これをいまだに悟ることができず幻覚を見て分別なく振舞っているが、小賢しいようでも一寸先も見通すことのできないのが、島国種族の悲劇である。
世の中がどのように動いているかも知らず、見苦しく動き回る日本の反動勢力は肝に銘じるべきだ。
今一度厳粛に宣言するが、総聯に対する弾圧はわが共和国に対する許し難い政治的挑発であり、その張本人たちは最も高い代価を支払うことになるだろう。
(了)
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