朝 鮮外務省のスポークスマンは4 日、次のような談話を発表し た。
(以下全文) 米 国がわれわれの水爆実験と衛星 打ち上げにかこつけて、国連安 全保障理事会を盗用しもう一つ の「制裁決議」をでっち上げ た。
その悪辣さと違法性におい て前例のない今回の「制裁決 議」は、いかにしても正当化で きない強盗さながらのねつ造品 である。
核 保有が問題となるならば、この 世で一番先に核を保有し、唯一 核を使用した米国から問題視す べきであり、われわれの核保有 を問題視しようとするにして も、当然、それを招いた米国の 対朝鮮敵視政策・核による威嚇 から問題視されなければならな い。
われわれの核保有は、世界 最大の核保有国、世界で唯一の 核兵器使用国が、尊厳あるわが 共和国を「悪の枢軸」、核先制 攻撃対象に指名し、各種の核戦 争殺人装備を引き入れ、対朝鮮 敵視策動と核脅威を絶えず増大 させてきたことに対処した不可 避の自衛的選択である。
わ れわれの水爆実験と衛星打ち上 げが国連安保理の従来の「決 議」違反であると言い掛かりを つけているが、当初からそれら の「決議」自体が安保理の権能 を逸脱してつくられた強権の産 物である。
国連安保理が個別の 国の核実験を禁止する権能があ るならば、核拡散防止条約 (NPT)はなぜ必要で、核実 験禁止条約は何のために必要な のか。
衛 星打ち上げについて言うなら ば、それは主権国家の合法的権 利である。
われわれは、国際法 的に公認されている自主的権利 を堂々と行使し国家宇宙開発5 カ年計画を作成し、それにした がって地球観測衛星「光明星 4」号を成功裏に打ち上げ正常 稼働させている。
国連安保理が 個別の国連加盟国から国際法に 明示されている宇宙の平和的利 用権利を奪う権限をもつという ことが一体、国連憲章のどこに 書かれているというのか。
われ われの衛星打ち上げを問題視し ようとするなら、米国をはじめ 宇宙に衛星を打ち上げた全ての 国を問題視すべきである。
米 国は、われわれに対する敵視で 完全に狂い、武器開発とは全く 縁のないスキー場施設のような スポーツ器具まで輸入できなく するために、「豪華商品輸出入 禁止」という稚拙な「制裁」項 目まで考案することもためらわ なかった。
そこには、わが国の 馬息嶺スキー場のような人民の 文化的保養地から響き渡る幸せ の笑い声を阻み、朝鮮労働党が 人民に約束した社会主義的文明 の享受を不可能にし、ひいては わが国の制度を崩そうとする悪 辣な敵対的目的と反人権的性格 が潜んでいる。
わ れわれは、一介の列強国の不純 な政治目的に盗用され、主権国 家の自主権と開発権、生存権を 乱暴に侵害する国連安保理の今 回の「決議」を含むすべての対 朝鮮「決議」を、公正さと適法 性、道徳性を喪失した犯罪的文 書として断固糾弾し、全面的に 排撃する。
数多くの国連加盟 国、特に小さな国々は今日、国 連機構のシステムの中で最も非 民主主義的かつ不公正な古い構 造と性格がそのまま残っている 国連安保理の不当な決議を無視 することでみずからの反抗の意 を表している。
わ れわれは、米国の制裁と封鎖の 中で自力自強してきた国とし て、今回も米国の制裁策動を予 見しながらも、行くべき道を歩 んだ。
われわれの自強力は、 70年余りの長きにわたって絶 え間なく強行される米国の敵視 政策と制裁の中で、ただ自らの 力だけを固く信じて100%自 分の知恵と技術に依拠して水爆 保有国、衛星打ち上げ国となっ た、強くて勇敢な人民の力であ る。
われわれに通じる制裁があ ると考えたなら、それは完全な る誤算である。
われわれの核抑 止力強化は、米国の敵視政策が 続く限り、永久に行われるべき 正々堂々たる自衛権行使であ り、衛星打ち上げは、たとえ米 国の敵視政策が終息するとして も、それとは関係なく永遠に継 続されるべき主権国家の合法的 権利にもとづく宇宙開発事業で ある。
遠 からず、世界はわれわれの並進 路線が立派に貫徹されていく道 のりで取られるさらに多くの措 置と行動を目の当たりにするこ とであろう。
朝鮮半島の非核化 が永遠に不可能になってしまっ た責任は、対朝鮮敵視政策の放 棄を最後まで拒否した米国が全 て負うことになるであろう。
(了)
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