コリアニュース №646(2016.3.7)
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朝鮮外務省スポークスマン談話 「朝鮮半島で戦争が起ればその責任は米国が負うべきである」

朝鮮外務省スポークスマンは6日、米国と南朝鮮が7日から行う「キー・リゾルブ」、フォール・イーグル16」合同軍事演習と関連し、次のような談話を発表した。

(以下全文)  米国によって朝鮮半島に侵略戦争の火の雲が押し寄せている。

米国は、共和国の自衛的な水爆実験と平和的な衛星の打ち上げに言い掛かりをつけ、理性を失って「制裁」狂気に走ったあげく、朝鮮半島を戦争の乱舞場にしようとしている。

 3月7日から始まる「キー・リゾルブ」、「フォール・イーグル16」合同軍事演習には1万5,000人の米軍と29万人余りの南朝鮮傀儡軍兵力、そして原子力潜水艦「ノース・キャロライナ」号と「F-22A」ステルス戦闘爆撃機をはじめとする各種の戦略資産が動員されるという。

看過できないのは、米国が、完全に一度の戦争を行える膨大な武力が参加する今回の合同軍事演習で、いわゆる「斬首作戦」と「とげ抜き式打撃」の現実性を検討すると公然とけん伝していることである。

 これは米国が南朝鮮とともに繰り広げる合同軍事演習が、いままで常套的に使っていた「定例的」だの、「防御的」だのという看板さえ投げ捨て、侵略的性格を露骨にさらけ出した危険極まりない戦争行為であることを如実に示している。

米国が朝鮮半島で危機の度合いを最大に高めながら、侵略戦争に火をつけようと狂奔していることを、われわれは絶対に袖手傍観できない。

 火は火で扱い、核には核で立ち向かうといのが、われわれの信念であり意志である。

 われわれには、世界最大の核保有国である米国の恒常的な核威嚇と戦争挑発策動を退け、民族の自主権を守る唯一の方途は、核武力強化による力の均衡を成し遂げることにあるだけだという決断の下に、粘り強く固めてきた強力な核抑止力がある。

 われわれは、任意の時刻、任意の場所で米国本土を思うままに打ちのめす最先端の攻撃手段を持っており、強力なチュチェ弾、統一弾を撃ちはなてる労働党時代のチュチェ兵器を不断に開発・完成し実戦配備している。

この地で戦争が起こる場合、それは朝鮮半島にだけに限らず、単なる通常兵力による戦争にとどまることはないであろう。

生死をかけた朝米対決が世界的な核戦争に拡大しないという保障はどこにもない。

情勢がこれ以上放置きない険悪な事態に至ったことと関連し、敵に対するわれわれの軍事的対応方式は先制攻撃型にすべて転換されるであろう。

 朝鮮人民軍最高司令部はすでに重大声明を通じ、いわゆる「斬首作戦」と「とげ抜き式打撃」に投入される、敵の特殊作戦部隊と作戦装備が些細な動きでも見せる場合、それを事前に徹底的に制圧するための、先制的な正義の作戦遂行に進入するという最終的な立場を宣言し打撃目標まで明確にした。

戦略的縦深が浅いわが国の条件で、米国の先端軍事装備と特殊部隊の不意の奇襲攻撃を無力化させ、自らを守る道は断固たる先制攻撃だけである。

われわれの核保有のはるか以前から朝鮮半島に核兵器を搬入し、わが共和国を「悪の枢軸」、核先制打撃対象に指定した米国が、われわれに極端な核脅威を加えてきている状況で、われわれが先制打撃で対応するのはあまりにも当然な自衛権の行使になる。

 険しく襲ってくるオオカミの群れの前で、猟銃を持っていながらその牙に噛みつかれるまでじっと座って待つことはできない。

 今、わが軍隊は殲滅の砲門を開き、核打撃装備の照準器で米国を注視しており、ささいな動きでも見せれば、その機会を利用し米国本土を焦土化する一念で心を燃やしている。

米国の無分別な軍事的冒険によって戦争の危機が重く覆った朝鮮半島情勢は、誰が挑発者であり、誰が正義と平和の守護者なのか明確に示すであろう。

今後朝鮮半島で戦争が起こる場合、その責任は誰が先制打撃を加えたのかに関わらず、数多くの戦略資産と戦争装備を搬入して、火ぶたを切った米国が負うべきである。

(了)

●「朝鮮中央通信社」(日本語) http://www.kcna.kp/goHome.do?lang=jp

●エルファテレビ  http://www.elufa-tv.net/


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