コリアニュース №660(2016.5.21)
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朝鮮国防委員会公開書簡:「朝鮮半島での軍事的緊張と衝突の危険を解消するための、果敢で積極的な実践的な措置に速やかに応じなければならない」

朝鮮民主主義人民共和国国防委員会は21日、朝鮮労働党第7回大会で金正恩委員長が提案した北南軍事当局会談にすみやかに応じるべきだとする公開書簡を発表した。 (以下全文) 太陽民族史の特筆すべき出来事、世界の人類政治史に類例のない大政治祝典として盛大におこなわれた朝鮮労働党第7回大会で、われらの絶世偉人が分裂と対決による同胞の悲劇的苦痛を癒し、自主的平和統一を成就するために打ち出した愛国、愛族、愛民の熱い思想と路線はいま、世界を震撼させている。

朝鮮半島に垂れこめた核戦争の黒雲を粉々に吹き飛ばし、世界に響いた民族自主と民族大団結、平和保障と連邦制実現方案は北と南、海外の全同胞を大きな懐に抱いた祖国統一の救世主、民族の大聖人だけがくだすことができる非凡な大決断、大勇断である。

ましてや北南軍事当局会談の提案は、国の平和と民族の安全のための最上最大の現実的方策である。

相手が誰であれ朝鮮人であるならこれに呼応できないいかなる理由もないであろう。

しかし、南朝鮮当局はわれわれの大様で、真心のこもった呼びかけを深く吟味しないまま、むやみに拒否する穏当でない対応で全同胞を失望させている。

南朝鮮当局は、われわれの北南軍事当局会談の提案に対して「真摯でない宣伝攻勢」、「平和偽装戦術」と罵倒しながら、全面否定、全面拒否するかと思えば、あげくには「先非核化、後対話」という言葉にもならない論理を持ち出し「厳正な対応」まで唱えた。

わが民族すべての運命と直結している死活的な問題である朝鮮半島の平和と安全保障に必要な多くの問題を対話と交渉で解決しようとする提案よりも、真摯な態度と立場はない。

とくに今のように北南軍事当局間の意思疎通が完全に遮断されており、互いに銃口をつきつけた状態で戦争局面が続くならば、予想できない武力衝突とそれによる全面戦争の勃発を防ぐことができないということが今日の厳しい現実である。

いかなる一方的な党利党略と主義主張も民族の運命より上段にあげられない。

敵対と偏見よりもわが民族の生活基盤である朝鮮半島の平和を優先視する時である。

不世出の絶世偉人の崇高な愛国愛族の意志と不滅の祖国統一大綱を高く掲げ朝鮮民主主義人民共和国国防委員会は、北南関係に生じた現破局状態を対話と協商で克服していくために南朝鮮当局に次のように厳かに要求する。

1. 南朝鮮当局は、北南間に不信と対決を助長し、関係改善を妨げる基本障害である一切の敵対行為を中止し、軍事的信頼を保障するための活路を共に切り開いていこうとするわれわれの提案にただちに肯定的に応えるべきであろう。

今日、最前線一帯で繰り広げられている心理戦放送とビラ散布をはじめ相手を刺激し、誹謗・中傷する各種様々な敵対行為は双方軍当局の責任と決して無関係ではない。

外部勢力によって強要された軍事境界線と西海のホットスポット水域を挟んで互いに銃口をつきつけた険悪な事態が続くほど武力衝突と戦争勃発を避けられなくなる。

不信ではなく信頼を醸成し、対決ではなく対話を目指すことこそが、一触即発の戦争状況で平和と繁栄の大路をもたらすことのできる最善の方策であり、これ以上先送りすることのできない急務である。

南朝鮮当局は、北南関係の前途はもっぱら対話と協商によって開いていくことができるということを肝に銘じるべきである。

2. 南朝鮮当局は朝鮮半島における軍事的緊張状態を緩和し、北南関係を改善するために提起されるすべての問題を解決するための、双方の軍部対話をすみやかに開催しようというわれわれの提案に積極的に呼応すべきである。

北にいようと南にいようと、軍隊はわが国、わが民族の平和と安全守護を使命としている。

この地に垂れこめている戦争の危険を取り除き、緊張状態を解消するのは徹頭徹尾、軍当局の責務である。

銃口を突きつけては平和を成し遂げることができず、誹謗・中傷と敵意によっては安全を保障できない。

このことからわれわれは、提起されるすべての関心事を軍部対話のテーブルにあげて虚心坦懐に論議、解決しようということである。

南朝鮮当局が現在の北南関係を改善する用意があるならば、これを拒むいかなる理由や口実も持ち出せないことをはっきりと認識すべきである。

3.南朝鮮当局は、国の平和と民族の安全保障に合致する果敢な実践的措置に積極的に合流することで全同胞の大きな期待に応じるべきであろう。

いまは、何十、何百の言葉よりひとつの実践行動がより切実な時である。

いくら平和が貴重だとしても口先では絶対に保障することができず、ひいては戦争に引き込まれ残酷な災難だけを被ることになるであろう。

忌まわしい過去と断固訣別し、新しい出発をすべきである。

北と南が共に手を取りあって朝鮮半島で軍事的緊張と衝突の危険を解消し、関係改善と祖国統一運動の新たなページを開く大きな歩みを踏み出すべきである。

英知に富む単一民族であるわれわれが志と力を合わせれば、この世に恐れるものもなく、やり遂げられないこともない。

南朝鮮当局はわれわれの熱い真心と大きな雅量を見誤るのではなく、民族の構成員らしく賢明に行動すべきであろう。

全同胞は、朝鮮半島で対決と衝突の危険を解消し、わが民族の最大の宿願である祖国統一の聖業を成し遂げるためのわれわれの果敢な実践的措置を近いうちに見ることになるであろう。

(了)

●「朝鮮中央通信社」(日本語) http://www.kcna.kp/goHome.do?lang=jp

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