コリアニュース №681(2017.2.22)
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マレーシア駐在朝鮮民主主義人民共和国 カン・チョル特命全権大使のプレス・リリース 2017年2月20日

マレーシア警察の副長官が昨日(19日)のインタビューで、誤った発言を行ったので、私はマレーシア外務省の二国間問題担当副長官との会談でわれわれの立場を伝えた後、これからマレーシアの不当な行為と昨日のインタビューの諸矛盾を明らかにする。

 マレーシア警察は当初、わが大使館に朝鮮民主主義人民共和国(以下共和国)の外交旅券所持者が空港において心臓発作で倒れ、病院への移送中自然死のように亡くなったと通報してきた。

 事件後7日が過ぎたが、死因についての明確な証拠もなく、現時点でわれわれは、結果が出たとしてもマレーシア警察の捜査を信じることはできない。

マレーシア警察の捜査は、その背後に他の誰かがいるのではないかという疑問を増幅させているだけである。

 また、マレーシアの副首相と内務大臣はメディアに、マレーシアはわれわれの遺体引き渡し要求を受け入れると述べた。

 しかし、2月17日の午後、マレーシア警察の副長官は、われわれとの会談で近親者の証明とDNA鑑定結果の提出がなければ遺体を引き渡さないという道理に反した主張をした。

 わが大使館はすでに、旅券に書かれているように、共和国公民はキム・チョルという名であるという身分証明をおこなった。

 にもかかわらず、マレーシア警察はいまだに死因を確定せず、容疑者らによる犯罪の証拠も提供していない。

かえって、共和国の敵対勢力が言い張る他の名前の身元証明に焦点を当て、不当にも近親者の証明とDNA鑑定の提出を求め、遺体の引き渡しを引き延ばしている。

 これはマレーシア警察による捜査が、死因の究明と容疑者の捜索のためではなく、政治的な動機によるものであるということを明確に示している。

 故人は一般公民ではなく、外交関係に関するウィーン条約によって順守されるべき外交特権下にある外交旅券所持者である。

 故人の家族のDNAサンプルを要求することは非常識なことである。

明確な公民権をもつ故人の遺体をDNAサンプルの提供後に引き渡すという先例がどこにあろうか。

故人の身元と近親者の証明のためのDNA鑑定は、遺体が腐敗したか、焼かれたか、白骨化した条件下で行うのが正常である。

公民権が明確であり、身元が領事権を担当する大使館によって確認され、さらには、外交旅券所持者であるにもかかわらず、このような要求するのは、事件の背後に政治的企みがあるとしか見なすことができない。

どのような状況下においても、マレーシアの国内法が国際法を圧倒することはできない。

 もし、キム・チョルという名の共和国公民の死が自然死ではなく、マレーシアが主張するような殺人であるならば、マレーシアで行われたわが公民の殺人について、マレーシアがすべて責任を負うべきである。

われわれは、犠牲者側として捜査結果を要求する権利を持っている。

とくに、逮捕された容疑者の女たちが彼を毒針で刺すか(南朝鮮メディア)、化学薬品を顔に塗って殺したといわれているが、われわれは、真実を明らかにするために容疑者の女たちとの面会を求める。

 そして、もし殺されたことが真実であるなら、薬品を塗られた人間が死に、塗った人間は生きているということは大きな矛盾である。

これに関して、彼は本当に容疑者の女たちに殺されたのか、または、マレーシア警察が本当の死因を隠すために容疑者をでっち上げたのかという大きな疑問と矛盾がある。

一部の人々は、容疑者の女たちが他の誰かに指示されたと話している。

われわれは彼女らが誰に指示されたかを確認するため彼女らに直接、話を聞きたいと思っている。

今日まで、われわれはマレーシア警察を尊重し忍耐をもって公正で正確な捜査結果が出るのを待って来た。

それとは反対に、マレーシア警察はわれわれに濡れ衣を着せ、われわれを捜査対象にした。

共和国のイメージを損なう非常に多くの噂が一般に広がっている。

マレーシア警察はそのすべての責任を負うべきである。

この事件から利益を得るのは、過去最大の政治的混乱に直面している南朝鮮当局であり、同時にこれは、南朝鮮当局と結託しTHAAD配備を強行しようとしている米国の企みであるということを示している。

主権国家であり犠牲者の祖国である共和国は、偽りのプロパガンダや共和国にたいする非難、共和国公民の司法解剖を2度も行うマレーシアの人権侵害を容認することはできない。

すべての出来事が明らかに示しているように、この事件は南朝鮮と共謀したマレーシアによって政治化されている。

したがって、われわれはマレーシアと国際社会にこの事件の明確な解明のため合同捜査を正式に提起する。

もし、マレーシアがわれわれの提案に同意するなら、われわれはマレーシア警察との合同捜査でこの事件の真相を解明すべく、法律家代表団を派遣するだろう。

南朝鮮メディアは、事件発生のわずか一日後に、共和国の工作員による他の名前の人物の死亡について報じた。

われわれがマレーシア警察から彼の死に関する通報を受けたのは、翌日の夜である。

われわれがすべてを知る前に、南朝鮮がどうして他の名前を持つ彼の死に関する報道ができたのだろうか。

これは、南朝鮮が今回の事件に関わっているということを示しており、南朝鮮の世論が分析しているように、政治的危機から逃れるために南朝鮮保守政権が仕掛けたでっち上げであるということを示唆している。

同時に、これはマレーシアが最初から南朝鮮と共謀していたという証拠でもある。

わたしは、彼の遺体がマレーシア警察の厳重なコントロールと保護のもとにおかれている事実に注意するよう喚起する。

マレーシア側は、われわれに対しマレーシアの法律と規則を尊重し順守するよう求めており、われわれはその要請を尊重している。

しかし、諸国間の関係において、国際法と領事法をはじめとする国際慣例と実践は機能しており、それに基づいて、諸国間の関係が維持され発展している。

もしも各国が自国の法律に固執するならば、諸国間の適切な関係は維持・発展されないであろう。

これと関連して、われわれは、われわれを捜査のターゲットにする一方で、わが公民の死に際して、われわれを除外し、われわれに国内法の順守を求める行為と米国が自国の国内法を他の諸国に強要する行為と何が違うのかと、マレーシアに問いたい。

マレーシア警察はメディアに、わが大使館からの何の身元証明もなしに、われわれがまったく知らない彼の他の名前を確認したと話した。

さらに副首相と内務大臣は、2月17日のインタビューで、わが国の公民の他の身元証明がわれわれの発行した書類でわが大使館によって確認されたとの報告を警察から受けたと述べた。

これはまったくの事実無根である。

2月18日の午前中、われわれは大使館でマレーシア警察に、われわれは旅券に書かれたキム・チョルという以外の名前は知らないという書類を提出した。

にもかかわらず、どうして副首相がわれわれの書類提出の前日に虚偽の発言をすることができたのだろうか。

これは明らかにマレーシアがこの事件で南朝鮮の謀略家と緊密に連携していることを示唆している。

マレーシアは、司法解剖で望んだ結果を得られなかったので、遺体と解剖結果をわれわれに渡さず、二度目の司法解剖を行おうとしている。

遺体を渡さず再び切り刻もうとする彼らの企ては人権侵害の極致であり、彼らがわれわれに罪をなすりつけようと必死であることをさらに示している。

先週の金曜日(17日)の夜、マレーシアの私服警察は、クァラルンプールに居住するわが公民のアパートを襲撃し、何の令状や証拠もなしに彼を強制的に逮捕し、何らかの尋問をする前に首謀者を逮捕したと公表した。

また、彼を拘束する場面をテレビで放映した。

これは深刻な人権侵害である。

私服警察官たちは彼の家族に銃を突きつけ生命を脅かし、十代の息子の顔を殴った。

これは米国のギャング映画でしか見られない人権侵害である。

(了)

●「朝鮮中央通信社」(日本語) http://www.kcna.kp/goHome.do?lang=jp

●エルファテレビ  http://www.elufa-tv.net/


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