コリアニュース №745(2018.6.30)
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関空税関当局による神戸朝鮮高級学校生徒への暴挙を記者会見で糾弾 「安倍政権が口にしている対話や信頼醸成は偽善的詭弁」

28日夜、関西国際空港の税関当局が、神戸朝鮮高級学校の生徒たちが、朝鮮への修学旅行の際、親族や知人からもらった贈り物などの物品まで押収するという暴挙を働いた。

これと関連し、29日午後5時、朝鮮総聯中央本部の徐忠彦国際・統一局長と神戸朝鮮高級学校の許敬校長が記者会見を行った。

以下は、会見での徐局長のコメント全文。

昨晩(6/28)、NH980便とCA161便に分乗して関西国際空港に降り立った神戸朝鮮高校生徒62名が朝鮮への修学旅行の際、親族や知人からもらったお土産などの物品を税関当局がむやみに没収するという暴挙を働いたことが、明らかになった。

生徒たちの保護者たちから朝鮮総聯中央本部に連絡が入り、関西国際空港の税関当局が子供たちのお土産まで取り上げるという卑劣な蛮行を働いたこと、この蛮行が日本政府の指示によるものであるのは明らかなので、本国にしっかりと伝え、日本政府に正式に抗議してほしいとの要請が多く寄せられた。

事実関係を調べたところ、あまりにもひどいので、記者会見する必要性を感じていたところ、たまたま神戸朝鮮高級学校の校長が東京に出張で来られているということだったので、事実関係も明らかにしていただくべく、急きょ本日この時間に記者会見することになった。

具体的な事実関係については、校長から説明していただく。

神戸朝鮮高校の生徒たちは祖国の親族や友人からもらった心からの贈り物を目の前で無残にも没収され、その非道さに心を切り裂かれ、泣きじゃくり、大声で抗議したという。

朝鮮半島で北と南が、そして、ついに朝鮮とアメリカが握手を交わし、和解の流れができた中で、次は朝鮮と日本とが握手を交わし友好的な関係になる番だと期待と希望に胸を膨らませ、朝鮮からの真心のこもったお土産を日本にいる家族や学校の友達、後輩たちに渡そうと、大事に持ち帰ったにもかかわらず、その入り口で無残にもその期待と希望を切り刻まれたのである。

朝鮮と日本との和解と友好を心から願って日本に戻ってきた生徒たちの心を、なぜこのように残酷に踏みにじり、両国と両国の人々との関係をこれほどまでに悪化させようとするのか、私たちは到底理解できず、絶対に許すことができない。

私は、すべての在日朝鮮同胞の名において、不当な「制裁」のもと、日本政府の指示に沿って関西国際空港の税関当局が行った、卑劣で非人道的な蛮行について、強い憤りをもって断固糾弾し抗議する。

先の北南首脳会談、そして史上初の朝米会談を契機に、朝鮮半島情勢が平和と和解に向かい、全世界の人々がこのような流れを積極的に歓迎し支持している中で、唯一日本政府だけが、これに逆行する敵対行為に固執し、制裁を口実に過去の植民地支配の犠牲者である在日朝鮮人、とくに子供たちの基本的人権までも踏みにじり、差別し、心に傷を負わしていることは、朝日両国民はもちろん、世界の人々の非難を免れないだろう。

安倍総理は、最近「朝日平壌宣言に基づく国交正常化」、「日朝首脳会談の開催」、「日朝間の信頼醸成」を云々しながら、対話を重視する姿勢を鮮明にしているが、その裏で、実際には、安倍総理が指示した不当な「制裁」のもとで、このような非人間的な敵対行為が公然と行われているのである。

対話と圧力、和解と敵対行為が両立しないということは、現在の北南関係と朝米関係の動きを見ても明らかであり、安倍政権がいくら「対話」や「信頼醸成」を口にしても、それは偽善的詭弁としか映らない。

今回の事件は、すでに本国にも伝わっており、今後の朝日関係に大きな禍根を残すであろう。

日本政府が、真摯に朝鮮との対話を望むなら、口先だけではなく、このような卑劣で非人道的な措置を止めることから始めるべきである。

私は、朝鮮学校に通う生徒とその保護者をはじめとするすべての在日朝鮮人の名において、ピョンヒャン宣言に基づく、朝・日両国間の関係正常化と在日朝鮮人の人権の公正な保障を切に願い、次のように要求する。

①制裁を口実に、基本的人権を踏みにじることは許されず、よって税関当局は、在日朝鮮人生徒に対するこのような職権濫用、非道極まりない人権侵害行為について真摯に謝罪し再発防止を確約すること。

②日本政府は今回の事態が発生した根源である朝鮮に対する不当な「制裁」を一日も早く撤回すること。

③日本政府は、在日朝鮮人の民族教育に対する不当な差別と抑圧を直ちに中止し、国際人権法に基づいた諸権利を保障すること。

(了)

●「朝鮮中央通信社」(日本語) http://www.kcna.kp/goHome.do?lang=jp

●エルファテレビ  http://www.elufa-tv.net/


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