コリアニュース №773(2019.4.19)
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米元官僚:非現実的な対朝鮮アプローチを改めるべき

対朝鮮政策と交渉に携わった米国の元高官たちから、非現実的な対朝鮮アプローチを改めるべきとの声が相次いでいる。

 ドナルド・レーガン元大統領の特別補佐官を務めたダグ・バンドウ(Doug Bando)ケイト研究所専任研究員は自由アジア放送とのインタビューで「米国は対北政策基調を変えるべき」と主張した。

 12日に報道されたインタビューでバンドウ氏は、「明らかなのは、北朝鮮が全ての核兵器を先に渡せば安全を保障するという米国の立場に従うはずがないということだ。

交渉の側面では、話にならない要求だと思う」と指摘した。

 また、「米国は既存の立場を変えるべきだ」としながら、「文在寅大統領の立場からも、北朝鮮が完全に非核化するまで米国が何も提供しないという点に同意するのは不可能であり、交渉面でも非正常な基調だ」とし、「私が話した多くの専門家の中でも一か八か勝負に出るような立場が合理的だと主張する人はいない」と述べた。

 特にバンドウ氏は、「金正恩委員長は非常にタフな性格であり、最近の国際的な外交でも熟練した姿を見せた」としながら、「状況を前進させる為には米政府が、段階的に合意する意思があることを示し、米朝間の相互的な措置があるべきだと思う」と強調した。

 バンドウ氏はインタビューで「米国が北朝鮮と戦争しないことを宣言する不可侵条約を締結するのも無理な事案ではないと思う。

勿論これは平和協定や他の方式でも明文化できるだろう。

私はこのような動きが肯定的な要素として作用すると思う。

在韓米軍の撤退問題も米国内の多くの議員たちが憂慮する事案だが、もし在韓米軍を撤退させることによって究極的に北朝鮮を完全で検証可能で不可逆的な非核化へと導くならば、試してみる価値がないとは思えない」と特論も展開した。

 一方、ボイス・オブ・アメリカ(VOA)によると、16日「朝鮮半島の新秩序」をテーマにソウルで行われた国際シンポジウムに出席した、6者会談米国首席代表を歴任したクリストファー・ヒル元国務省東アジア太平洋次官補は、「米国が北朝鮮と直接対話することや、南朝鮮が調整役を果たすのは不便だ」としながら、「米朝2国間ではなく、多国間の外交的過程を通じて解決されることを望む」と主張した。

 また、ヒル元次官補はハノイでの第2回朝米首脳会談で朝鮮側が提起した寧辺核施設の廃棄について「米国がもう少し慎重に検討しなかったことが惜しまれる」と述べ、朝鮮側の提案を、時間をかけて吟味すべきだったと苦言を呈した。

 ヒル元次官補は、「一度の大きな跳躍で問題を終結するよりも、より小さく難しい障害物を一つ一つ除去する方が良い」としながら、「北朝鮮がハノイですべての制裁緩和ではなく、エネルギー分野の選択的制裁措置の緩和を要求したのであり、選択的緩和は部分的合意を通じて段階的に行うことができる」と述べた。

(了)

●「朝鮮中央通信社」(日本語) http://www.kcna.kp/goHome.do?lang=jp

●エルファテレビ  http://www.elufa-tv.net/


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