民団中央本部の呂健二団長が4月中旬にソウルで発した発言に対し、朝鮮新報が26日、『メアリ』(こだま)というコラムで「正気に戻ること」というタイトルの記事を掲載した。
(以下、全文)
民団中央団長のソウルでの発言に驚いた。
彼はソウル訪問中にある宴会の場で、民団が朝鮮総聯と交流し仲良くしなければならないという文在寅政権の意向に対して「絶対に受け入れられない」と露骨に拒否感を表した。
彼は2006年5月の総聯と民団の歴史的な和解宣言に対しても、そんなことが再び起これば、その時と同じように自分が「覆す」と述べたことがある。
もっと驚いたことは、彼が南の「YouTubeキム・ドンギルTV」に出演し、2020年東京オリンピックでの北南共同応援も「民団はやれない」と断言したことだ。
その理由はというと「日本人たちが総聯と北に対して悪い感情を持っているからだ」という。
正気の沙汰ではない。
これと関連して彼はまたもや、古臭い「北送」、「核とミサイル」、「拉致」を持ち出した。
そればかりでなく、1990年に千葉で開かれた世界卓球選手権大会の統一チームへの共同応援に対しても批判した。
朝鮮学校に対しては、学生たちがチマチョゴリを着て朝鮮語を学ぶので民族教育のように見えるが、実像はそうではないとけなした。
完全な歪曲であり冒とくだ。
まして、朝鮮学校に対する日本政府の差別を煽っていることなどは、絶対に許せない反民族的行為だ。
民団団長の主張と論理は「在特会」など、日本の右翼団体のそれとまったく変わらない。
はっきり言うが、共和国と朝鮮総聯、民族教育を叩くことでも飽き足らず、「慰安婦」問題で日本の肩をもっても、民団が得るものはない。
歴史の流れに最後まで逆らい、全民族が支持し国際社会が熱い視線を送るオリンピックの共同入場、共同応援までも避けようとする組織に誰がついていくだろうか。
最近、民団中央指導部が深刻な「危機感」を表明しているのも偶然ではない。
手遅れになる前に、正気に戻るべきである。
(了)
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