米国の朝鮮専門ウェブサイト「38ノース」を運営するジョエル・ウィット首席研究員は、ドナルド・トランプ米大統領に対し朝鮮問題で進展を遂げたいなら、国家安全保障会議(NSC)ボルトン補佐官などタカ派のアドバイスに耳を傾けない方が良いと助言した。
ウィット氏は19日、米国軍事安保関係メディアであるナショナルインタレスト(NI)にリチャード・ソコルスキー・カーネギー財団上級研究員と共同寄稿したトランプ大統領へ送る書簡形式の文章でそのように指摘した。
特にスーパータカ派に分類されるボルトン補佐官について、「米国は他国に自分たちの意志を強要することができるという古いマジカルな思考を持った人物と規定」した。
そして、同氏は朝米間の膠着状態を打開するため果敢に行動すべき時だとしながら3つのアドバイスをした。
第一に「朝米シンガポール共同宣言の肯定的な原則に対するあなたの約束を再確認し、首脳会談の準備のために米側代表と真剣に交渉する朝鮮側代表に力を与えることができるなら、再会の用意ができているという個人的なメッセージを金正恩委員長に送るべきだ」と助言した。
第二に「交渉が進展すれば、デイールを成功させるために平壌で首脳会談を開催する意向があるという可能性を示さなければならない」と述べた。
そして朝米首脳会談を平壌で開催することは、重大な譲歩と指摘されるかもしれないが、トランプ大統領が一貫性を維持すれば、朝鮮半島における60年間の敵対の後で米国と同盟国の利益を確保し、世界の平和を促進する劇的な道を示すことができると助言した。
第三に「完全な非核化に対応した完全な制裁緩和という『グランドバーゲン(grand bargain)』が一気に行われることはないという現実を受け入れなければならない。
ボルトンもそこをよく知っているのでそのようなアプローチを支持してきた」と指摘した。
また「朝米の政治的和解のための措置を迅速に推進しなければならない」とし、最初のステップとして朝鮮戦争の終結に関する共同宣言及び平和協定の締結交渉の開始、第二段階で朝米外交関係の樹立、第三段階で離散家族再会を含む朝米の人的交流を提示し、早く決断しなければならない主張した。
一方、トランプ大統領の対外政策アドバイザーで米国外交協会(CFR)会長であるリチャード・ハースもハノイ会談後の事態を収拾する方策について述べた。
彼はプロジェクトシンジケートへの寄稿文で朝鮮に対する現実的なアプローチを始めるべきだとし、完全かつ検証可能な非核化は近い将来に実現することはないという現実を受け入れることから始めなければならないと指摘した。
そして朝鮮に対する一か八かの政策は何ももたらさない、合理的方法は段階的アプローチであり、長期的な安定性を保証する和解への実行可能なルートを追求すべきだと主張した。
(了)
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