朝鮮民主主義人民共和国・国連駐在常任代表部は、第10回核拡散防止条約(NPT)履行検討会議で米国とそれに追随する一部の当事国が不当な言い掛かりをつけ、反共和国対決騒動を起こしたとして8月3日、次のような公報文を発表した。
われわれは、すでに久しい以前にNPTに明記された条項に従い合法的な手続きを踏んでNPTから脱退した。
NPT加盟国でもない核保有国である朝鮮民主主義人民共和国の自衛権行使に言い掛かりをつける権利と名分は、誰にもない。
今日、核拡散防止制度の根幹を揺るがしている張本人は、核軍縮と拡散防止、原子力の平和的利用を中核事項とする条約を乱暴に蹂躙・違反し、主権国家に対する核威嚇と恐喝をこととし、みずからの覇権戦略を実現するために核拡散すらためらわない米国である。
オーストラリアに原子力潜水艦技術を移転し、イスラエルの核兵器保有を黙認、助長したことについては、米国自身も否認できないであろう。
歴史的に、系統的に、条約上の義務に条目ごとに違反しながら、世界の平和と地域の安全を破壊してきた核拡散の主犯である米国が、誰それの「核脅威」について云々するのは盗人猛々しい行為の極みである。
真に、世界の平和と安全を保障するためには、核のこん棒を振り回して強権と専横をこととしている米国を国際被告席につかせ、責任をただすべきであろう。
われわれは、米国とその追随勢力が途方もなくわが国に言い掛かりをつけ、われわれの国権と国益を侵害しようとすることを絶対に許さないであろう。
(了)
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