コリアニュース №944(2023.5.30)
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朝鮮労働党中央軍事委員会の李炳哲副委員長が自衛力強化の立場を表明

朝鮮中央通信によると朝鮮民主主義人民共和国の李炳哲副委員長が29日、日ごとに侵略的性格が無謀になる米国と追随勢力の軍事的敵対行為によって朝鮮半島と地域の軍事的緊張が一層重大になっているとして、次のような自衛力強化の立場を表明した。

(以下全文) 現在、軍事境界線と隣接した南朝鮮の京畿道抱川一帯では、米軍と南朝鮮傀儡軍が6年ぶりに初めて歴代最大規模の「連合合同火力撃滅訓練」なるものをくり広げている。

文字通り、交戦相手に対する「撃滅」を目的にして来月中旬まで連続的に行われる今回の演習には、南朝鮮駐屯米軍と南朝鮮傀儡軍の各種攻撃用武装装備が動員される。

これとともに、米国は5月末から「大量殺戮兵器拡散防止」という口実の下、南朝鮮は言うまでもなく、日本、オーストラリアをはじめとする追随勢力を糾合して主権国家に対する海上遮断封鎖を既成事実化した「拡散防止構想(PSI)」訓練を行おうとしている。

4月末、米国と南朝鮮がわが国に対する核兵器使用計画を書面化した「ワシントン宣言」の発表によって、40余年ぶりに初めて米海軍の戦略原子力潜水艦が間もなく南朝鮮地域に展開される。

さらに放置しておけないのは、最近、米軍がアジア太平洋作戦戦域に配備された各種空中偵察手段を集中動員して、朝鮮半島と周辺地域で敵対的な空中偵察活動を類のない水準でくり広げていることである。

かつて、朝鮮東海の排他的経済水域圏外でわが共和国の東部地域の監視に動員されていた米空軍の戦略偵察機RC135Sが、5月に入って朝鮮西海の上空にまで連日投入され、わが領土の戦略的縦深陣地に対する監視偵察を常時行っており、U2高空戦略偵察機はもちろん、無人戦闘機と偵察機であるMQ9とRQ4Bなど、各種空中偵察手段も軍事境界線から遠くない朝鮮西海の前線海上の上空にまで接近し、極めて挑発的で危険な方式でわが方の地域、特に西部地帯に対する偵察行為を行っている。

朝鮮半島地域に展開されて行動する米軍の空中偵察資産の作戦半径と監視圏は、首都平壌を含む共和国北西部地帯はもちろん、周辺国家の縦深地域と首都圏まで包括しており、これは朝鮮民主主義人民共和国と周辺諸国にとって深刻な脅威となる。

地域の軍事的緊張を極度に過熱させるこれらの空中偵察行為は、有事の際、圧倒的な偵察情報力を土台にして、わが国に対する先制軍事行動計画を達成しようとする米国主導の連合軍の悪巧みを明白に示すものであり、敵の反朝鮮侵略軍事行動の準備状態を如実に実証している。

今年に入って、米国防長官の南朝鮮地域訪問を契機に、常時配備水準に格上げされた米核戦略攻撃手段の朝鮮半島への展開、規模と期間において歴代最大に拡張された米国・南朝鮮連合訓練、史上類のない水準で行われている空中偵察行為は、朝鮮半島の安全環境の現住所の表れであり、地域情勢にとても危険な暴風と逆流を引き寄せる恐れのある爆発的潜在力を内包している。

米国とその追随勢力の危険極まりない軍事的敵対行為によって生じている地域の憂慮すべき安全環境はわれわれをして、敵の軍事的行動企図をリアルタイムで掌握できる頼もしい偵察情報手段の確保を最大急務として求めている。

それゆえ、朝鮮労働党第8回大会とその後行われた6回の党中央委員会総会は、わが武力に差し迫った課題を提示し、正当防衛的措置を講じることを命令した。

6月にほどなく打ち上げられるわれわれの軍事偵察衛星1号機と新たに試験する予定の多様な偵察手段は、日を追って無謀な侵略的野望を露骨にさらけ出している米国とその追随武力の危険な軍事行動をリアルタイムで追跡、監視、判別し、事前に抑止し備え、共和国武力の軍事的準備態勢を強めるうえで必要不可決のものである。

米国と南朝鮮の無分別な軍事的敵対行為がもたらした現情勢下、われわれは偵察情報手段の拡大と様々な防御および攻撃型兵器の更新の必要性を絶え間なく感じており、その発展計画を実行する時間表を持っている。

われわれは、現在直面する脅威と将来の脅威を全面的に考察し、包括的で実用的な戦争抑止力強化活動をより徹底した実践行動に移していくであろう。

朝鮮民主主義人民共和国の武力は、国家の自主権と安全を頼もしく守り抜くための重大な使命を責任を持って遂行するであろう。

(了)

●「朝鮮中央通信社」(日本語) http://www.kcna.kp/goHome.do?lang=jp

●エルファテレビ  http://www.elufa-tv.net/


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