朝鮮中央通信は11月8日に次のような論評を発表した。
(以下全文)
日本が、国際社会の抗議と懸念を無視して核汚染水の3回目となる放流を開始した。
今回も日本は、「科学的根拠」が乏しい自らの核汚染水放流を正当化している。
日本が唱える「科学的根拠」とは、自国の東京電力会社と環境省、水産省が発表した資料にすぎず、推し立てた国際原子力機関ですら、事故に遭った原子力発電所の核汚染水に関しては専門性がなく、公正性すら欠ける集団である。
特に、日本が国際原子力機関の寄せ集め集団に賄賂を渡した事実が発覚し、一回目の放流後に核汚染水放出口付近で採取した海水から基準値を遥かに超えるトリチウムが検出され、核汚染水の海洋放出に対する国際社会の懸念はさらに増幅している。
日本は米国による世界唯一の被爆国として、核が人体にどれほど残酷な影響を及ぼすかを嫌というほど知っている。
60数種の放射性物質が入っている、延べ130万トン余りの核汚染水放流による影響について、国際社会が心配するのは当然のことである。
日本は、「核汚染水がそれ程安全なのであれば、水不足の島国で利用せず、なぜわざわざ海に放流しようとするのか」という質問に答えるべきである。
「フェイクニュースによる風評被害」や「処理水」などとしながら、核汚染水に「安全性」を付与しようとあらゆる手段を駆使するのではなく、客観的で科学的な証拠資料を国際社会の前に提示し認めてもらうべきであり、それ以前には絶対に放流してはならないというのが国際社会の共通の認識である。
日本が堂々たれるならば、長期的で効果的な国際監視制度を受け入れることを要望する世界の強い要求に消極的である理由はなく、また、国際原子力機関との狡猾な悪だくみも全く必要がないはずである。
海に流れた核汚染水は、二度と浄化することも回収することもできず、人類は長期的にそれによる被害をそのまま被るようになる。
先日、汚染水浄化設備の配管から放射性物質が混入した排水が噴出する事件が起き、日本が放出する核汚染水の浄化・管理能力に深刻な問題があることが改めて示唆された。
核汚染水処理は、決して日本だけの問題ではなく、全人類の安全と直結した重大事案であり、よって、日本は歴史と国際社会の前で当然の責任を負わなければならない。
人類の生命と安全を脅かす行為は、決して許されない。
(了)
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