朝鮮民主主義人民共和国国防省のスポークスマンは2日、次のような談話を発表した。
(以下全文)
主権国家に対する不法非道な軍事的干渉を自分らの覇権的野望を実現するための基本手段としている米国の強盗さながらの本性が、朝鮮民主主義人民共和国の偵察衛星の打ち上げを機に、さらに赤裸々にさらけ出された。
最近、米宇宙軍司令部の関係者は、多様な「可逆的および不加逆的方法」を使って敵国の宇宙領域活用能力を減少させることができると言い、われわれの偵察衛星に対する軍事攻撃を示唆する妄言を並べ立てた。
これに対して、米国の軍事問題専門家は米宇宙軍が相手の衛星だけでなく、衛星の地上基地局を物理的に破壊したり、電波障害、サイバー空間を通じたウイルス伝播などの方式で敵国の宇宙力量を除去することができると評している。
朝鮮民主主義人民共和国の偵察衛星に対する米宇宙軍の懸念すべき敵対的立場は絶対に看過できず、これは名実共にわが国家の自主権に対する挑戦であり、より正確に言えば朝鮮民主主義人民共和国に対する宣戦布告である。
国際宇宙基本法と言える「月その他の天体を含む宇宙空間の探査及び利用における国家活動を律する原則に関する条約」第8条には、宇宙空間に発射された物体の当事国はその物体に対し管轄権及び管理の権限を保持する、その物体の所有権はそれらが宇宙空間にあること又は地球に帰還することによって影響を受けないと指摘されている。
これは、偵察衛星「マンリギョン―1」号が、朝鮮民主主義人民共和国の主権が行使される領域の一部分であることを意味する。
しかも、偵察衛星は観測を目的とする技術的特性によって、国際法上、宇宙兵器とは見なされない。
もし、朝鮮民主主義人民共和国の偵察衛星が米国にとって除去されるべき「軍事的脅威」と見なされるなら、毎日、毎時刻、朝鮮半島地域の上空を徘徊してわが国家の主要戦略地点を専門的に監視している数多くの米国のスパイ衛星は、朝鮮民主主義人民共和国武力の優先的な消滅対象になるべきであろう。
米国は、主権国家の所有物であり、領域の一部分である他国の宇宙資産を軍事的に攻撃しようとする侵略的企図をはばかることなくさらけ出すことで、人類共通の富である宇宙空間を戦場として全地球的覇権野望を実現しようとする悪の元凶としての正体を自ら立証してみせた。
国家の戦略的対象に対する致命的な軍事攻撃が強行されたり、あるいは差し迫ったと判断される場合、国家主権と領土保全を守るための戦争抑止力を稼働させるのは、憲法とその他の法に明記された朝鮮民主主義人民共和国武力の使命である。
米国が先端技術力を不法非道に兵器化して主権国家の合法的領域圏を侵犯しようとするなら、朝鮮民主主義人民共和国は国際法と国内法によって付与されたみずからの合法的権利を行使して、米偵察衛星の生存力を縮小および除去するための自衛権次元の対応性行動措置を考慮することになるであろう。
(了)
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